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「二次会はホスト行くよー!」

幹事が高らかに宣言した。


「取引先の女社長がホスト好きで、接待に使ってるうちにハマってさ」

「わぁ、行ってみたい」「私は行ったことあるよ」「すっごい楽しみ」


みんな盛り上がっている。

美緒は「断ろう」と思ったが、幹事に強引に連れていかれた。


(すごい……)


キラキラした空間。華やかなイケメン達からのお姫様扱い。

まさに別世界だった。

でも……、

美緒の〈好きな場所〉ではない。

美緒は[和風で落ち着いた雰囲気]の方が好きだ。


「ようこそ、姫様」

美緒の隣に桜志郎が座った。

桜志郎は美緒の容姿を褒めたが、美緒の心に届かない。

(これほどの美女に「綺麗」と言っても、あたりまえか)


桜志郎は話題を変えたが、美緒は何も興味を持たない。

店内を見回しながら、カクテルを飲むだけだ。

(普通の話はしたくないのか?)

(こういう人こそ、大きな夢や野望があるのかも?)


「僕は、自分の店を持ちたいんです」

「ふ~ん。こんな店?」

「あ、そうです。こういう店のオーナーになるのが夢です」


「じゃあ、お金が必要でしょ?」

「はい。かなり」


「三千万円、欲しい?」


(スポンサーになってくれるのか?)

「しめた!」と思った桜志郎の耳元に、美緒が小さく囁いた。


「方法を教えてあげる。実行するか、しないかは自由よ」


美緒はホストに貢ぐ気はないが、「利用しよう」と思った。


(この男を使って香帆を苦しめてやる!)

(幸せの絶頂にいる香帆を、地獄に突き落としてやる)


颯真のことは(香帆との子供が産まれるくらいなら死ねばいい!)と思った。

愛と憎しみは紙一重だ。


桜志郎は金も欲しかった。だが、それ以上に……、

あの薬が本物か? 偽物か? 試せるチャンスだ!)と思った。


美緒と桜志郎の利害が一致した。


桜志郎が「任してくれ」と言ったので、美緒は殺人に関知していない。


1ケ月後……、

梨那が引越しして颯真と出会い、香帆の地獄が始まった。


美緒は心配する振りをして、心の底から楽しんでいた。


「もっと不幸になぁれ」

復讐の相棒は成仏できない幽霊夫です。

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