「チョコってさ、媚薬になるらしいよ」
照が唐突に、そんなことを言い出した。
ソファに深く座ったまま振り向いて眉をひそめる。
「……なにそれ、急に」
「試してみる?ほら、これ」
そう言って、手にしていた小さなチョコを照が口に含んだ。
「……んで?」
「んで、こうする」
一歩、照が近づいて——唇に、照の唇が重なった。
「ん……!?」
口移し。
とろんと溶けた甘いチョコが、舌に広がっていく。
濃厚な甘さと、照の体温。そして、唇が擦れ合うぬるい感触。
頭が、一気にふわっとなる。
「っ……、急になにして、……」
言葉がうまく出てこない。
呼吸が乱れて、チョコの香りすら色っぽく感じる。
「ほら、効いてきたんじゃない?」
照はニッと悪戯っぽく笑って、俺の頬に指を添える。
その笑顔も、妙に艶っぽく見えた。
「チョコって……ほんとに、媚薬かもな……」
ぽつりと呟いた言葉に、照がさらに顔を近づける。
「じゃあ……もっと食べてみる?」
また、唇が重なった。
甘さと熱に溺れて、俺の思考はどんどん溶かされていく。
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最ッッッ高👍