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俺の人生は人に流されることしか無かった。
物心ついたときから
「路(みち)君はピアノとかやりたくない?みんなやってるしやりたいよねー?」
と母にやりたくもない習い事をさせられ
「路は俺らの親友だから一緒にサッカーやるよな!!」
と読書をしたい僕を無理くり誘って外で一緒にサッカーをし、
流石に中学では変わるかと思っていた矢先に
「路はこの部活だな!!俺もいるし。」
と部活まで勝手に決められてしまった。
委員会も進路も帰る道でさえ、自分で選ぶことはできなかった。
一言断ればいいんだと分かっている。分かってはいるんだ。しかし、この手で自分が生きる「路」
を閉ざしてしまうかもしれないと思うと、到底踏み出せなかった。
だが、高校からは自分の「路」を自分で決めようと決意をしていた。嫌なものはしっかり断るということ、そして自分の意見を周りに伝えること、
そうして高校生活を彩ろうと思っていた。