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そして1週間後…
「ふぁぁ〜。今日も見慣れない豪華な部屋ね…ていうと嘘になるかしら。」
まあ私皇太子の姉だったしね♡
コンコンコン
「お嬢様。お目覚めになりましたか?」
「ええ。入りなさい。」
「失礼致します。お手紙が届いております。」
「誰から?」
「皇太子様からでございます。」
なんですって!?まぁ…届いてもおかしくないわよね。一応婚約者だし…
パラッ
ロレアル・オルガー嬢へ
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お見舞いに行けず申し訳ございません。お久しぶりです。
元気ですか?というと少し違いますね。今すぐに会いに行きたいくらい心配です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ロレアル「嘘つけ」
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本題に入ります。毒殺事件の犯人のトゥエル・ピエー令嬢は貴族を毒殺しようとした罪で昨日処刑されました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ロレアル「皇太子の姉の時も思ったけど、そこまでしなくてもいいのに…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これで満足でしょうか?それと、ロレアル嬢が記憶喪失に遭ったとお聞きしました。
私はとても心配です。近々そちらに出向きます。恐らく5月23日になると思います。
その時は紅茶でも一緒に飲みましょう。
僕のおすすめの紅茶を沢山取り寄せたので一緒にバラ園でお茶しましょう。
あ、それと…やっぱり⤴︎の時に話します。
クエル・ウェルズより
ーーーーーーーーーー
何よ最後の…
すっごい気になるんですけど!!
この家に出向く日は…今日!?
今すぐ準備しないとじゃないの!
コンコンコン
「入って。」
「皇太子様がお見えです。」
「分かったわ。すぐに行くと伝えておいてちょうだい。」
「かしこまりました。」
「遅れてしまいすみません。クエル様。」
「ああ。気にしないでくれ。さあそこに座って。」
「あ、ええ。」
普通婚約者ならエスコートするんですけどね!!
「手紙はお読みになられたでしょうか?」
「ええ。読みましたわ。ご心配ありがとうございます。そして…最後のお話は…?」
「ああ。その事なんだが。」
パンパン(クエルが手を叩く)
っ!?
リエール!!?こんな早く登場するだなんて…
「…僕はこのリエール嬢に一目惚れしたんだ。だから婚約破棄しよう。」
「…ええ。いいですよ。」
「え…?(いやだって暴れると思っていたのに…)」
「いいですよ。そもそも私…あなたと婚約を結んでいた事を覚えていなくて…」
「そ、そうか。そうだよな!(そういえば記憶喪失していたんだった…)」
リエールがクエルの後ろから顔を出す
「そっ、その…えっと…」
「なんだ?リエール」
「その…怖くって、」
「何かされたのか?」
「い、いえ…でも、睨まれた気がして…っ」
「ロレアル嬢。リエールを睨みましたか?」
「え…?睨んでなんか…ないですけど…?」
「だそうだリエール。気にするな。」
「…チッ」
「何か言ったか?」
「いいえ、何も…」
「それじゃあロレアル嬢。そういう事です。」
「わ、分かりました…」
そうしてリエールとクエルは馬車に乗り帰って行った。
バタンッ
「はぁー、疲れたー」
「お嬢様どうされましたか?」
「婚約破棄よ。婚約破棄。」
「そうなんですね…ってええーえ!?」
「声がでかいわよ…耳が」
「す、すみません。今すぐお父様にご報告をっ…」
「そうね。行きましょう。」
コツコツ
コンコンコン
「入ってもよろしいですか?お父様。」
「…ああ。はいれ。」
「失礼します。大事なご報告があります。」
「なんだ?」
お兄様もここにいたのね…まあいいけど。
「皇太子様に婚約破棄を命じられました。」
「な、何だと!?」
「ロレアル!何かしでかしたのか!?」
「いいえ。他の令嬢に一目惚れしたそうです。」
「な、!?うちの娘を傷つけたなんて許せん!!」
「お父様落ち着いてください。私は皇太子様と婚約していたことを覚えていません。」
「あぁ、そういえばそうだったな。記憶喪失してしまっているからな。」
「なので傷ついていませんし…逆に気が軽くなったというか、」
「…そうか。ならいいが…」
「お父様!!ロレアルが記憶喪失なんて教えてくれなかったじゃないですか!」
「ああ…言うとお前はどうせ大袈裟に心配するだろうと思って…」
「そう言うことはちゃんと俺にも相談してください!」
「あ、ああ分かったよ。」
「あ…そ、それだけです。では私は失礼します…」
「ああ。」
続く