この作品はいかがでしたか?
31
この作品はいかがでしたか?
31
壱馬side
あれから1週間。
あのよくわからんだるさと頭痛はまだ続いてる。
今日は特に酷そう。
立った瞬間にサーっと血の気が引くというか、気持ち悪い。
今日は…振り入れか…持つかな、俺の体…
まあやるしかないんで頑張ります。
始まった振り入れ。
今回の振りはすごい激しめ。
特に低姿勢になったり立ち上がったりと、今1番したくない動作がいっぱい。
もうたってるのがやっとっていうレベルで血液が動くから、全然集中できない。
そのおかげで振付師さんからは
「そこ遅れてる!」
「右から!!」
「ここは後ろ行けって言ったでしょ!」
なんて注意ばっかり全然動こうとしない身体に苛立って気合い入れという肩書きを背負った。
拳を自分の脚に入れて、振り入れを再開する。
まあ動けないわけで。
根性論じゃないよなやっぱ。
遂にはメンバーまで…
陣「壱馬する気ある?せっかく振付師さんも忙しいのに来てくださってんのに!」
彰吾「ないなら出てってくれてもいいんだよ?少なくとも俺からはやる気感じないな。」
怒られることくらいわかってる。だって動けてない自分が悪いもん。
でもメンバーからはさすがに深く来るものがあって。
身体はこんなにだるくて、不思議な頭痛は強くなっていく一方で、もう限界やのに、 心はまだやれるって言ってて。まだやれって命令してて。
それのせいなのか違うのか吐き気まで出てきて。
もう無理だ。
そう思った時には壁によりかかってた。
陸「壱馬!?」
陸さんの声が聞こえる。
視界は多分当てにならないから聴覚を働かせることにした。
陸「どうしたの?しんどい?」
「ぁっ…」
…は?声出ない…
陸「まあいったん横になろっか。」
そう言って横にさせてくれたけど、血の流れ変わってめっちゃ気持ち悪い…
やばい吐き気が…
そう思って咄嗟に口元に手をやると臓器は安心したのか出てきた…
やめろやめろやめろやめろ…そう思っても止まらないから、ついに手から溢れちゃって…
陸さんなんか話してるからここいないし…終わった…
彰吾「壱馬?ごめんn…っちょ!!」
あっ…山彰さん気づいてくれた…
彰吾「誰か袋持ってませんか!?」
壱馬「やま…しょー…さん…とま…らない…」
出ない声を振り絞った。
わかってくれ…
彰吾「大丈夫だよ、周りは気にしないでいいから、ね?」
そう言うと山彰さんは袋を口に当ててくれ
た。
山彰さんの言う通り、周りなんて気に出来ないくらい気持ち悪かったから全部戻した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!