勝手にピクピクする中指を見つめ、女の子が呟いた。
「こ、これが……力?」
『違う。綺羅々だ。』
俺は勇気を出して、自己紹介と事情説明をした。
女の子は最初こそ、疑いの眼差しで見つめてきたが、ピクピク動く中指(俺)とチカ☆チカ☆と光る指輪を見て、納得してくれたらしい。
続けて、ここがどこで、きみは誰なのかと質問した。
女の子は緊張した顔で、口を開いた。
女の子曰く、ここは古くから【魔王】が治める宗教国家【ヘルエアウィム】で。
今いる部屋は、その国の首都。【タナトス】にある魔王城の一室だそうだ。
後、女の子の名前はイリス・ヘル・タナトス。
端正しすぎてる顔のイリスは、驚くことにお姫様らしい。
そう、言われた時、驚きつつも、納得する自分がいた。
確かにあの顔で、一般人とか言われたら、世紀の大発見だろ。
でも、お姫様と言っても、大きな権力は持っていないみたいだ。
何故かは教えてくれない。
そりゃぁ、初対面だし、言いづらい事はあって当然だ。
認めづらいが、結論から言うと、俺は【魔王】の娘の中指に転生した。しかも、喋る度に指輪が光る特別仕様だ。
最低限の情報は得たとはいえ、まだまだ情報不足だ。
さらに質問をしようとしたが、
グリュゥゥゥゥゥ
と、イリスのお腹が豪快にハウリングした。
「‥…‥」『‥…‥』
イリスの顔がやや紅潮する。
安心しろ、イリス。お前の気持ちは俺もわかる。
腹減ったんだろう?
同じ体なのか、俺も減ってる。腐ってる指なのに、そういうのは感じるんだなー。
あ、何で腐ってるのか聞き忘れた。
まぁ、後で聞けば良いか。
そんなこと考えてたら、イリスが立ち上がろうとしていた。
ん?…待って。落ち着け。俺はまだ死にたくない。
遅かった。
赤い顔でイリスが立ち上がる。
「い、行きましょうか?ナカユビさん?」
『待ってケアギャァァオォォォオオァアウ!!!!!!!!!!!!!!!!!』
まだ、先は長そうだ。
いいね!を押してください。
あなたのいいね!が一人のメガネを救います。
コメントをください。
あなたのコメントが一人の天パを救います。
コメント
2件
난 당신의 작품을 사랑 해요