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わっしょいカンパニー社長 熾盗
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ご主人
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ゆも
34
「りんご飴!」
「射的!」
「金魚すくい!」
三人の声が重なる。
「あはは!」
思わず笑ってしまった。
「じゃあ順番に回ればいいにょ。」
ちぐの一言で、あっさり解決した。
さすがだなぁ。
最初にやって来たのは射的屋さんだった。
「あっきぃ、絶対外すやろ。」
まぜちが言う。
「いやいやいや!」
あっきぃは胸を張った。
「今日は違う!」
「毎回聞くな、そのセリフ。」
ぷりちゃんが笑う。
店のおじさんから銃を受け取り、あっきぃが構える。
狙うのは一番上に置かれた大きなお菓子。
「いけぇぇぇ!!」
パンッ!
景気のいい音が響く。
だが。
弾は見事に明後日の方向へ飛んでいった。
一瞬の静寂。
そして。
「「「「あはははは!!」」」」
みんなが大笑いした。
「なんでやぁぁぁ!!」
あっきぃが叫ぶ。
次に挑戦したのはぷりちゃん。
「見とけよ。」
自信満々だ。
パンッ!
一発。
二発。
三発。
見事に景品を落とした。
「おぉーーー!!」
思わず拍手が起こる。
「どうや!」
ぷりちゃんが得意顔をする。
「すごいにょ!」
ちぐも感心していた。
その後は金魚すくいへ。
「ぼくやる!」
ちぐが真っ先に座る。
ポイを持つ手は真剣そのものだ。
一匹。
二匹。
三匹。
「うまっ!」
ぼくは驚いた。
「慣れてるにょ。」
ちぐは少し照れながら笑う。
対して。
「あ。」
ぷかっ。
あっきぃのポイは開始五秒で破れた。
「早すぎるやろ。」
まぜちのツッコミが飛ぶ。
りんご飴を買ったり、
たこ焼きを食べたり、
かき氷を分け合ったり。
お祭りはどんどん盛り上がっていった。
その時だった。
「ん?」
ぷりちゃんが立ち止まる。
少し先には大きな屋台があった。
そこには、
『豪華景品あり! 輪投げ大会!』
と書かれている。
あっきぃの目が光った。
ぷりちゃんの目も光った。
嫌な予感がした。
すごく嫌な予感がした。
「勝負や。」
ぷりちゃんが言う。
「受けて立つ!」
あっきぃも言う。
「また始まったにょ……。」
ちぐがため息をつく。
ぼくは苦笑した。
でも。
なんだかんだで、みんな楽しそうだった。
夏祭りの明かりが夜空を照らす。
そして。
次の勝負の幕が上がろうとしていた。
コメント
1件
あらためて読んだけど、このお祭りの空気感、めっちゃ好きだよ🥀 射的でぷりちゃんが全部当てたところとか「どうや!」ってドヤ顔が浮かぶし、あっきぃの毎度の外しっぷりと金魚すくいでポイが5秒で破けるところに笑っちゃった(笑) ちぐがすくい上手なの、ちょっと意外で可愛いよね。 そして最後の輪投げ勝負の予感……「嫌な予感がした」の一文で一気に引き込まれた。 ぷりちゃんとあっきぃの対決、次が楽しみで仕方ないよ🖤