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「もうすぐ、課題が終わるので、次の段階へ行きましょう」
「あの山に4日間籠ること。獣はたくさんいるから気をつけて。マムシに刺されないようにね」
裏にある山を指差しながら、ニッコリと落ち着いた雰囲気で話すキョウ。
それを前に隊士達は怯えている。
なんせ、これまでも無謀な稽古ばかりだったからだ。
この柱は後何を持ち合わせているのだろうか。
弱く無いだろうから奥の手を持っているはずだ。
そんなことは考えたく無いけど。
「うーん。物足りないなあ……」
「よし!私も参加しちゃおうかな」
「今からやる課題は、今までの柱稽古の全てが試される……つまりこれはそれの試験みたいなものです」
「私は、見張りながら攻撃します。常に神経を研ぎ澄ませることが大切です」
「協力分担は良しとしましょう。では、どうぞこちらへ」
そう言って山の中に皆を案内するキョウ。
相変わらず敬語でおとなしい。
「フン!これなら楽勝だぜ!」
「お前はそうだよな!?山育ちだもんな!?」
善逸がうるさい。
伊之助はどこいった?
はやいなあ。
「ごめん善逸。俺も一応山育ちなんだ」
「この!裏切り者ぉ!」
「痛い!」
ああだこうだ言っていたがなんとか4日間乗り切ることができた。
「ねえ炭治郎。この山絶対おかしいよ」
善逸が不意にそう言う。
「血の匂いがする」
一瞬空気が凍りついた。
そうだ、善逸は鼻が効くんだった。
でも不気味な事を、
「だいぶ前かもだけど、人の血の匂い」
その言葉で空気が凍ったような気がした。
それが聞こえていたらしいキョウは、怒りと哀しみが混ざったような表情をしていた。