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#すれ違い
作者の心情↓
人生初めての小説なのでアツい目で見てくれるとうれしいです
主人公の名前は黒田です。
第一話
この夜、僕は上司からの理不尽な量の仕事を終え、帰り道高校からの友達である同僚に慰めてもらいながらも家に着き、夜食をとってる時間だった。
レンジで温めた生姜焼きをご飯のお茶碗片手に口にはこbーーーー
『キーーン』
と、音が鳴った。
全く僕は理解が追いつかなかった。
なぜなら
林が生い茂る霧の中にいたのである。
ねっとりとした地面に座りこんだまま突然この景色が広がった。
服も着替えておらず、スーツと緩めたネクタイだけ
「は…意味わからん…」
掠めた喉で出した言葉
飯を食べてる間に夢にでも落ちたのかと疑う。
だが、地元を思い出させるようなじめりとする雨上がりの匂い、肌にまとわりつく湿気、「しー、しー」と鳴く鳥の声、
どれも現実かと疑うほどリアルである
そして夢と自覚したのに醒めない奇妙さ
背筋がぶるっと震える。寒くないのにな
「はぁあ、ぁぁ…」
みぞおちが震えるように息を吐く。尻に着いた土を払いながら、立ち上がる。
この夢から覚めるためには 歩いた方がよさそうだ
数十分歩いてみてわかったことだが、全く景色が変わらない。昼か夜かわからない具合の周りの白さにため息がまた思わずでる。幸せがあー…
また数分して歩くと、体の疲労感が少しずつ押し寄せていく
(そうだ。帰ってから寝ていない…)
これが夢じゃなければの話だが
だがこの疲れと対照的に眠気はあまりなかった
ぼけっと歩いていると、
ガサッ…
「…!?」
右の深い茂みから音がした。
確認した方が面白いのだろうが、 こういうのは確認しない方が身のためである。
よくホラー映画であるだろ?主人公の友達が屋敷の外から音がしたからって確認しに行ったら帰ってこなかった、的な…
当たり前だが、自分で語っておいて誰も反応してくれないことに少し胸が痛む。
無視をしようと思ったが、音がした方から勢いよく黒い物体が自分の足元へと向かう。
「うわぁ!!」
自分も勢いよく尻餅をつく
「いっ…つ…」
目線を前に向くと、この正体は
手のひらサイズの、三つ目の黒いうさぎ(?)だった
三つ目であることを除けばそれはただの無害な可愛いうさぎだが、生憎そうではなさそうである。
社畜であると自覚しているがここまで疲労がきてたか…と目をこするが、これは見間違いではなさそうだ。
僕はずるずると後方へと移動する。うさぎはずっとこちらを見たまま動かない。
そのことに少し恐怖を覚える。
数秒見つめる。うさぎ(?)がまるでこちらへ語りかけているかのように感じるほど、真っ直ぐ大きく開いた目で見ていた。
その後、うさぎはくるっと後ろを振り向き、そのまま霧の奥へと消え去った。
「ふ、ふぅ…」
ただのうさぎ相手だが脇に冷たい汗が横腹を伝うほど、緊張していた
そしてまた僕は歩き出した
歩くほどに霧が晴れ、視界が明るくなるのがわかる。森の出口か?と進む足を早めていく。
だがそれとともに地響きや大きな破裂音が森中を反響する。
「なんだ…?この音…。人がいるのか?」
だが、次第に進むごとにこの地響きと破裂音の正体は何らかの爆発だと理解する。
そして人の叫ぶこえも鮮明に聞こえ始める。
「一体何が起こってるんだ…?」
森の出口を抜けた後、それは何が広がっているか、僕はもうすぐ知ることになる。
視界が開けていき、崖があることに気づく。
眩い光が顔を覆う。
光に慣れた目の先にあったのは
青い草原が広がっていた…
わけではなく、
崖の下、一面灰色の地を大勢の人が剣を持ち、殺し合ってる激しい戦争の最中だった 。
「は…なんだこれ」
思わず困惑の声が無意識に発する。
戦っている者をよく見ると、白い馬に乗った銀色に輝く装備に覆われた騎士、他に黒い装備を纏う緑色の肌の怪物や尻尾やツノが生えたものがそこらじゅうで戦っていた。そして、突然あちらこちらに半球状の赤い炎が突然現れたりしている。それが消えたと思ったら、その中にいた者たちは皆黒く焦げ、倒れていた。
「う、嘘だろ…」
このことからわかることはやはり
「ここは地球ではない…!」
見るにこれは魔物と人間が戦っているのだろう。
この戦争の規模はとても大きく、左から右へ見渡してもどこも戦っている。ざっと見て、数万人がここで殺し合っている。
「そろそろ現実み帯びてきたな…」
ますますこの現状に困惑する。
左は魔物が多いため、魔族陣営なのだろう。
だから、右は人陣営か?
と、観察していた瞬間。
「お前…ニンゲンか?」
突然音もなく、背後から低い声が向かってきた。
「!?」
ばっと反射的に振り向いた俺は驚くことになる。
体長2m越えのあるローブを纏った大男がこちらを見下ろしていた。皮膚は茶色く、シワが目立つがとても筋肉質であり、右手には大きな木の杖を持っていた。
顔に目線を向けるとローブで隠れており、明確な顔の形まではわからないが、目は赤く、少し光って見えた。そしてこれを殺気と呼ぶのかはわからないが、この大男がきてから空気の圧力が重く、そしてとても悍ましく、後ろに退こうとも恐怖で足が動かない。
「お前…”人間側”か?」
全く意味のわからない質問を投げかけられ、震えた声で返す。
「な、なんのこと、ですか…?」
愛想笑いを心がけたつもりだが、きっと俺の顔は気持ち悪い顔をしていそうだな。そのおかげか、大男の眉間の皺の数が増えた気がする。
「…」
「…」
ただの沈黙がこれほど怖いだなんて、新卒の俺以来だな、はは、懐かしい…。なかなか人間関係がうまくいかない社会人出来たてほやはやの俺はコミュニケーションの難しさの壁に何度もぶち当たった。
取引先の相手との会話やお局さんへの対応、先輩が仕事で助けてくれなかったことなど、たくさんある。三年目からは仕事や人間関係にも慣れてきて、それらも少しずつ改善してきた。
だが今は違う。重い言葉に、背後から絵に描いたような禍々しい殺意も混ざってる。もはやこれは話の通じる相手ではなさそうである。
はは、もう家に帰りてえ…😭
とそんなことを走馬灯のように一瞬で思っていると、足元から紫に光る幾何学的な模様が浮かび上がる。
「!?なんだよこれ!」
アニメで見たことがある。魔法陣…に似たものだ。まさか身をもって体験するとはな…
しゅわしゅわと魔法陣から出てくる煙が僕を包む。
「少し眠ってもらう…」
その言葉を聞いた僕の意識はぷつりとシャットダウンする。
僕は寝起きが悪いわけでもなく、良いわけでもないが、人の足音で起きることができたのは何年ぶりだろうか。
少しずつ視界が開け、オレンジがゆらゆらと揺れる。
「おい!起きろ!!ニンゲン!!」
この声で僕は完全に夢から目覚め、視界がはっきりとする。僕はどうやら石造りの牢屋の中で眠っていたようだ。中は石の板だけでできた寝床と、公衆トイレよりももっと酷いお粗末なトイレだけ。前方は鉄の檻。そこからすこし奥を覗くと、他にも牢屋はある、が入っているものはいない。
「随分と眠りこけていたようだな。お前の番だぞ」
目の前に立つのは全身鎧を纏い、松明を持っている(おそらく)魔物。
ガチャガチャと牢屋の鍵を開けられる。
僕の服装はスーツのままだがとても汚れており、所々破れてる。
鎧男についていき、階段を登る。
登り終えた先は先ほどの石造りの薄暗い場所とは一転、とても綺麗な廊下が続いていた。壁は西洋らしさをおもい浮かべるシックな白。窓から見えた景色は、紫色の空、葉のない木々とそこらじゅうにいる魔物。脱出するのは無理そうだ…。ここでもう俺は絶望した。
(俺…ほんとに家に帰れんのかなぁ…)
床はご丁寧に赤い絨毯がひかれている。廊下の端に兵士が置かれているが、こいつらも全身鎧を纏っている。
装飾も華やかだが、おかしな点が一つだけ、
花だけない花瓶がおいている。
(何で花だけがないんだ…? というか、僕はどこに向かっているんだろうか)
僕を待つのはやはり魔王とかなのだろうか…
殺されたり…、と頭によぎったが、怖いことを考えないようにした。
「ついたぞ。無礼のないようにしろ」
そんなことを思っていたらもう目的地についたようだ。
重々しい扉を鎧達が開ける。
僕を待っていたのは
「ようこそ。人間」
音圧の高い可愛らしい女の子の声が僕を迎えた。少し 柔らかい輪郭に大きな丸い目をしている。見た感じの年は16くらいだろうか。髪型はオレンジに近い金髪で耳の上辺りで腰までつづくツインテールをしている。黒い手袋で手の形がはっきり出るせいか、どこか妖艶さを纏う。
どこからどう見ても人間の女の子だった。
「私をそんなにジロジロ見ないでくださらない?」
「あ、あぁ。すみません。」
所作一つひとつに見惚れてしまった。
書類を捲る、俯瞰して手の甲に顎に乗せる、ため息で肩が少し下がる。静謐に沈み、誰も引きつけさせないあのオーラはおそらく彼女しか出せないだろう。この人が地球でモデルをしていたら…なんて妄想をする。
「あなた、なぜ第二次魔大陸魔族戦争の真ん中にいたのかしら?あそこは他の魔族が偵察していて誰も来れないはずよ?それに服装、外から来た感じよね。人間側から来れるようには到底思えないのだけれど」
たくさんの質問を投げかけられ我に帰るが、わからない単語が降ってきて困惑する。魔族というのはファンタジー異世界転生モノを読んでいたので理解はしてるが、最初に出てきた単語がよくわからない…。
「…その、だ、第二次またい、なんたらかんたらとは、なんのこと…ですか?」
緊張で少し言葉が詰まる。上手く伝わっているだろうか。
彼女は片眉をあげ、目が鋭くなる。そんな顔すら美しい
「あなたそんなことも知らないのね!?よく今まで生きてこられたわね。しかもあなたが出てきたところは一度入ったらなかなか抜け出せないハイクェウン大森林だし、ますます意味がわからないわ…」
ハイクェウン大森林…??なんと呼びにくい名前だ。彼女は左手に持っている羽ペンをトントントンする。
「はぁ、忙しいっていうのに全く…なんなのもう…。第二次魔大陸魔族戦争というのは、魔族と人間の大きな戦争よ。第一次から実に三億年ぶりの戦争ね」
「さ、三億年!???」
「声がでかいわ」
あ、あぁすみません…と情けない声で言う。
「あ、あの。なんで魔族と人間が戦ってるんですか?」
また睨みつけられる。
「はぁ…当たり前でしょう? 」
そう彼女が言った瞬間、この晩雰囲気が変わった。殺気が凄まじい。僕の背筋が凍り、足は小刻みに震え始める。息をするだけでよからぬものまで吸いそうになるくらい、とても呼吸が詰まる。先ほどまでの彼女とは別人レベルで、恐怖対象へと切り替わる。
足を組み直す彼女が口を開く。
「魔王様がもうすぐ復活するの。そして、人間共を支配し、絶望へと突き落とすの。
あぁ、あと名を言い忘れたわね。」
口調は変わってないのに、先ほどまでのお嬢様は消え、かなり高圧的な印象を抱く。
彼女は言葉を告げた後、右手を胸に添えながら椅子から立ち上がる。
「私は真魔王軍第四組織一門が 幹部長
アリアよ。 そして人間、名をなんと言うの かしら」
ただならぬ恐怖が全身を襲う。気持ち悪い。早くここから逃げ出したい。家に帰りたい。なんでこうなったんだ。
だがどれもこれも、もうこうなってしまったことだ。
「ぼ、僕は、黒田で、です。」
「クロダね…。覚えておくわ」
こちらを睨む視線で死を感じた。肺の裏側を逆撫でされてるようだ。
彼女の視線が書類に向けられ、殺気は治る。
意外とあっさり殺気が治ったことに驚く。
そしてとても息が詰まりそうで仕方がなかった。 今死ななかったことに運を使い切った気がする。
「それで、何をしてたのかしらあんな場所で。」
一番答えに困る質問だ。おそらく馬鹿正直言ったとて、意味のわからない男として警戒させるかもしれない。一番最悪なのは、返事次第で僕の命がなくなることだ。ここは嘘をついてこの場を乗り切るしかない…!
「僕はここから遠いところで、文化もこことは全く違う、とても田舎な場所でひっそりひとりで暮らしてました。なのであまり都会の出来事は詳しくないんです。 それでたまたま放流していたらここに辿り着いてしまったんです。
そのため、この魔族と人間との戦争に僕は全く関係ありません。」
かなり即興で作った下手な嘘なため、乗り切れる気は全くしない。僕死ぬかも! 我ながら嘘をつくのが本当に下手だな!
彼女はじっとこちらを見つめる。
(下手な嘘ね。でもまあこの人間、魔力も全く感じられないし、剣も握ったこともなさそうね。殺しても殺さなくても変わらなそうだから放っておきましょうか。顔も少しタイプだし。)
と、彼女はそう思っていたことを主人公は知らない。
「いいわ。その人間を解放しなさい。」
彼女はそう言った後、横にいる兵士に耳打ちをする。
「?」
その兵士はずしずしとこちらへ向かって右手で手刀の形を取る。
「動くなよ」
「え、なにすrっ…」
そこで僕の意識は途切れた。今日で2度目だ。
「おい…おい…おきろって……… 」
まだ微睡の中にいる僕は僕を起こそうとする曇った声にまだ気づいてない。
「起きろぉ!!!!!!」バチン!!
激しい剣幕と共に自分の頬を平手打ちされる。
「うぎゃぁっ!!」
「やっと起きたか」
いてて…と起きた自分は辺りを見回す。
少し高い崖で林が開けており、辺りを見回しやすい場所だった。青空にふく風が自分の服を横切る。
前方を見れば少し栄えた街が見えることに気づく。
「東に進めば街がある。そこで飛行船の切符を買って、それに乗れば都市につける。これはその金と数日分の生活費、そして新しい服だ。ここまで優しくしてくれたアリア様に感謝しろ。」
あーもうだるい…と、男は吐き捨て、馬車に乗り森の奥へ消えていった。
というか、アリアは結構手厚くしてくれることに気がつく。なんで敵なのに優しくするんだ…?
数十分歩き、街に着く。
異世界で初めて来た街はとても美しかった。
ほとんどの家は白い壁に青い屋根。地面は白いタイルが敷き詰められており、街全てが芸術作品と呼べるほど、美しかった。
そして住民の服装も珍しいデザインだった。 地球に近いもので言えば、西洋の衣装だろうか。どれとこれも日本人には馴染みがなく、男の心を強く揺さぶるものばかりだった。
そして他にも気づいたことは、
(あの看板の文字…まったく異言語だけど、読める…!!!)
読めると言うより、頭で勝手に日本語に変換されると言ったら正しいだろうか。話す言葉も住民全員日本語を喋っている。
(正直全く知らない言語に通じない言葉は少し予想してだけど、読めれてよかった…。)
ここでもし読めなかったら相当な苦労が強いられていただろう。
だ がなぜ読めるのだろうか…。少し疑問に思ったが、これをラッキーだと思うことにする。
この男、なかなかに楽観的だ
(と言うかここに来てから何も食っていない…腹減ったな。)
いろいろな出来事で腹を空く暇などなかったため、その反動が今とてもきているのだ。
と思っていたら屋台の通りに出会う。 右も左も様々なものを売っているようだ。
そしてみた感じ、この世界の食文化もそこそこ同じのようでとても助かる。
地球時代から好きな焼き鳥を昼飯チョイスとして選ぶ。久しぶりの食事にしては量が少ないかもしれないが、この先向かう都市でたくさん食えばいい。
すっかり屋台に取り憑かれていた時、
ドンっ!
と、急に知らない人に肩をぶつけられたと思ったら、命の手綱である財布の入ったバッグがないことに気づく。
「ない!?!」
さっきぶつかった男性に目を向くと、信じられないスピードで逃げられ、自分との距離がどんどん話されていく。
「ちょ、ちょっとまってくれ!!」
そんなことを聞いて止まる盗人はいない。
こちらに目もくれず、一目散に走っていく。
走って追いかけようにも追いつかない。当たり前だ、小学生の頃、クラスの中で50m走の記録を下から数えたほうが早いやつだからだ。
そして人だかりの中走ることは難しく、盗人の姿が見えなくなりそうになり、絶望しかけた
瞬間。
「ぐうわぁっ!」ズサっ
盗人の間抜けな声が通りに響く。急いでその場に向かうと盗人は地面に倒れており、上からまたがるように押さえつける騎士がいたのだ。
「動くな!」
「痛い!いたたたたいてえぇぇぇ!!」
よく見ると騎士が盗人の両手首を無理やり捻って押さえ込んでいたため、相当痛そうだ。
「すみませんありがとうございます!騎士様、とても助かりました!本当にすみません! 」
「何回すみませんって言うんだよw!それと俺は騎士じゃねえぜ」
「え?」
上半身下半身ほぼ顔以外全て銀の鎧に包まれてるため、黒田は勘違いをした。
「俺は冒険者やってるんだ。お前怪我はなかったか? 」
「冒険者……。はい!ないです。」
(冒険者…この世界にもあるんだ…。てっきり空想上のものかと)
かなり彼は淡々と答えてるが、盗人を取り押さえながらしているため少し驚きだ。彼は慣れてるのだろうか。
「俺はこれから警察に届けにいく。
俺はルイズ • サンチルアン。お前は?」
よいしょっと言いながら盗人を立たせて言う。
ずっと下を向いていたので先ほどまで彼の顔はわからなかったが、はっきり言って彼はイケメンだ。
鼻が高く、まつ毛が長い。そして赤い瞳にどこまでも自分を見透かされる気がした。空のように青く澄んだ髪とインナーカラーの黄色がグラデーションがかるマッシュをしており、好青年の印象だ。
「僕は黒田です。本当にありがとうございます。」
「いや、全然いいよ、こういうのはよくしてるし。それじゃクロダまた会おう!」
「はい!」
ルイズの泣きほくろが笑顔で強調され、さらに愛嬌あるイケメンと化す。そのせいか、周りの女性の視線がよく彼に集まっている。
ルイズは僕の横を通り過ぎ、人混みの中へ消えていった。また彼と会えるのならご飯でも食べに行きたいな。
少し歩くと、「飛行船きっぷ売り場」と書かれた看板が目につく。
「ここか…」
ふと、先ほどの鎧男の言葉を振り返る。
(飛行船…って言ってたけど飛ぶのかな?飛行機に近いのかな。)
切符を買い、指定の飛行船に乗ろうと向かった時、黒田は驚くべき事実に気がつく。
浮いてるのだ。飛行船も、この場所もすべてが
柵の下を見れば雲が真下にあったのだ。なぜ気づかなかったのだろう。確かに空には雲が一つもなかった。そして上を見上げれば、かなり濃い青色が太陽を囲んでいた。
この非現実的な出来事に思わず驚いて後ろに転けそうになる。周りならは変な目で見られていた気はするが、そんなことは気にも止めず空の下を眺めていた。
「すみません!ここってどうやって浮いてるんですか!?」
と近くの人に聞く。一瞬かなり困惑された
「え、あなた知らないの?!ここ浮遊大陸だよ?まさか…下から来たの…?!」
「浮遊…大陸…」
「え、えぇ。ここは西の方の浮遊大陸で一番魔大陸に近いところよ。」
魔大陸、アリアが言ってたやつか…
「魔大陸ってなんですか? 」
「うそ、今までよく知らずに生きてきたわね…。魔大陸はもっと遠い西にある魔族が住む浮遊大陸よ 」
浮遊大陸、とてもかっこいい響きだ…。かなり厨二病心がくすぐられる。
「もしかして、君もここから近い都市に行くんですか?」
「近い都市…?アイシュー都市のことかしら?確かに私はそこに向かうわよ。」
「アイシュー都市…?」
「なんでそんなことも知らないのかしら。自分の切符を見たらわかるでしょ。」
自分の切符を見つめれば
「アイシュー都市行き飛行船切符」
と書いてあった。
「ほんとだ…」
切符売り場にいた駅員にここから一番近い都市はどこ?と尋ねたらきっぷをもらったので、名前なんて見ていなかった。
「じゃあ僕といきませんか!僕黒田って言います。 」
彼女はこちらを睨み迷っているようだった。
確かに自分の今までの行動を振り返ればかなり頭のおかしなやつに見られるかもしれない。
「はぁ、わかったわ。いきましょう。
私ブルーメ•ザーツよ」
「よろしく!ザーツさん」
「ブルーメでいいわよクロダ。」
そして僕らは飛行船に乗る。飛行船は大きな船に近かった。どうやらブルーメによると上にある大きな帆が風の流れに沿って空を飛び、下にある核の魔力で浮いているらしい。そして大陸一つ一つが浮いているのもこの核のおかげであり、これを参考にして飛行船はできたそうだ。
「うわあ! 動いた!」
「あんまりはしゃがないでよ!
恥ずかしいわ!」
「ごめん…見たことなかったからさ」
正直ここまできたら彼女は呆れてため息をついた。
飛行船に体を少し乗り出し、下を向く。
とても広い。雲の隙間から下を確認できると思ったが、あまり見えなかった。
「これって下いけるの?何があるの?」
「下は行けないのよ、危ないし。それに国の許可なしで下へ行ったら犯罪になるわ」
「いやでも飛行船があるじゃん。犯罪を犯そうとはしないけど、できないの?」
「いや、この飛行船はあくまで風に乗って進んで浮いてるだけで、上下に動くことはできないの。それと雲の上全てに安全バリアが貼られてるから、一般人がそこへ行くことはまず不可能ね」
「へぇ〜」
なんとも不思議な世界だ。
地上は何があるのだろうか 。
疑問に思いつつ、黒田は空の旅を楽しむ。
第一話終わり!
おそらく様々なアニメ漫画小説から影響されてます。似たような部分があっても悪意があるわけじゃないからわかってほしいです。
誤字あったらおしえてね🫰
コメントいいね待ってます!
第二話は一応考えてます!
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