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絶対辰哉
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#岩本照
絶対辰哉
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同居生活、三日目。
朝七時。
照はいつも通り目を覚ました。
身支度を済ませ、キッチンで朝食を作る。
トーストの焼ける音と、コーヒーの香りが部屋に広がる。
時計を見る。
💛「……七時半か」
そろそろ辰哉も起きる時間。
照は辰哉の部屋の前に立ち、軽くノックした。
コンコン。
💛「辰哉」
返事はない。
もう一度。
💛「起きて」
しーん。
照はため息をつく。
💛「入るぞ」
扉を開けると、辰哉は布団にくるまってぐっすり眠っていた。
💛「……寝すぎだろ」
ベッドの横まで行く。
💛「辰哉、朝」
💜「……あと五分」
💛「それ十分前も言ってた」
💜「あと五分……」
💛「もう五分ない」
辰哉は布団を頭までかぶる。
💜「休み……」
💛「今日は月曜」
💜「うそ」
💛「ほんと」
────────
十分後。
💛「辰哉」
💜「……」
💛「遅刻する」
💜「……」
全く起きる気配がない。
照は少し考えたあと、カーテンを勢いよく開けた。
朝日が部屋いっぱいに差し込む。
💜「まぶしっ!」
💛「起きた?」
💜「照!」
💛「おはよう」
💜「それ反則!」
💛「起きない方が悪い」
辰哉は時計を見た瞬間、飛び起きた。
💜「やばっ!」
💛「あと三十分」
💜「もっと早く起こしてよ!」
💛「二十分くらい起こしてた」
💜「……ごめん」
────────
十分後。
バタバタとリビングへ出てくる辰哉。
髪は寝ぐせだらけ。
ネクタイも曲がっている。
💜「時間ない!」
照は味噌汁をよそいながら笑う。
💛「落ち着け」
💜「無理!」
💛「朝飯」
💜「食べる時間ない!」
💛「一口だけでも食べろ」
トーストを差し出される。
辰哉は急いでかじった。
💜「うまっ」
💛「だから座れって」
💜「ほんとに時間ない!」
────────
家を出る。
マンションのエントランス。
💜「走る!」
💛「転ぶなよ」
💜「子どもじゃないって!」
そう言った瞬間。
段差につまずく。
💜「うわっ!」
照がとっさに腕を掴んだ。
💛「だから言った」
💜「……」
💛「大丈夫?」
💜「……ありがと」
少しだけ気まずい空気が流れる。
照は何事もなかったように手を離した。
💛「行くぞ」
💜「うん」
二人は駅へ向かって歩き出す。
隣を歩く距離は昨日と変わらない。
でも。
辰哉はさっき腕を掴まれた感覚が、なぜか少しだけ残っていた。
一方の照も。
(細いな)
そんなことを思った自分に、小さく首を振る。
まだお互い、それが何の感情なのかは分からなかった。
コメント
1件
同居生活3日目の朝の攻防、めっちゃ良かったです…!照が起こしに来るところから、辰哉の「あと五分」のループ、カーテン開けて差し込む朝日での強制起床(反則って言う辰哉かわいすぎる😂)、味噌汁とトーストの朝ごはん、最後の段差でつまずくところを助けるシーン…もう全部が尊い😭💕 ラストの「細いな」と思っちゃう照と、腕を掴まれた感触が残る辰哉、お互いまだ自覚してないけど確実に動き出してる感情に胸がきゅうってなった…!次話も絶対読むっ⋆♡