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結局夕食のシチューも食べながら、とりとめのない話。
「自転車でどの辺りまで行ったんだ?」
「再湖1周のつもりだったのですが、結構簡単に終わりそうだったので、近くの道の駅に行ってみたのですよ。そうしたら隣で野菜市をやっていて、つい買い出してしまったのです」
「林檎とキノコなんて、今考えると変な組み合わせでしたけれど」
「いや、ナイスだ。どっちも美味しくいただいてしまったけれどさ」
確かにあの林檎はよかった。
20分少しして火から外して、表面がさめたところでホイルを上部分だけ切ってはがして、スプーンを突っ込んで食べると。
中が甘くて、とろっとしていて、凄く美味しかった。
「カヌーはどんな感じだったのですか」
「こっちも湖一周だよ。砂浜毎にポジションを変えて」
「面白かったのだ。何か探検という感じで、すーっと湖の上をカヌーが滑っていくのだ」
確かに、思ったより面白かった。
川とは全く違う感じで。
「ハイキングも良かったですよ。2時間くらいですけれど、富士山がとっても綺麗に見えて。ここの湖や川口湖もよく見えましたね」
「でも一番の贅沢は、何もしない事だな。ここの静けさや空気を楽しんで」
なんて言いながら、食器にビーフシチューを入れ、ちぎったフランスパンやスプーンで食べて。
回りはバーベキューをやっていたり、鍋をやっているところもあったり。
それぞれ皆さん楽しそうだ。
「それにしてもこの焚き火台、いいですね。焚き火というと、どうしても火の粉があがったり汚くなったりする印象があって、あまり好きでは無かったのですけれど」
「どうしても焚き火をしたくて買ってみたんです。そうしたら思ったより綺麗に燃えるし、粉も出ないし。直に置いてやる焚き火とは、また少し違う感じです」
「そうなんですね。大学時代のことですけれど、焚き火で上がった火の粉で、テントのフライに小さな穴を開けてしまった事があったんです。今思うと、燃えにくい生木が入っていたりもしたのでしょうけれど。それ以来、焚き火は苦手だったんですけれどね」
ちょっと意外な事があったので聞いてみる。
「先生も、アウトドアで苦手な物があるんですね」
「実は結構あるんですよ」
先生は頷いて、そして続ける。
「私は登山から入ったので、山登りとか最小限系のキャンプとかは得意なんです。でも逆に海系とか水系、自転車なんかはあまり知らないですね。例えば、カヌー・カヤックも本格的な急流はやった事が無いですし、釣りも先生になってからですね。
本当は学校が頭子・葉耶麻にあるのだから、ヨットも挑戦してみたいんですけれどね。安くていい所が見つからなくて。スクールは3回くらい行ったんですけれどね」
そんな話をしながら、のんびりして。
いつしか、鍋の中のビーフシチューは空になった。
「あと20分で午後8時ですね。片付けて寝る準備をして、あとはテント内でにしましょうか」
という事になる。