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ATTENTION
当作品は、実際の国や人物とは一切関係ありません。
政治的、戦争賛美等の意図は全くありません。
旧国が出てきます。
一部国は自分の自己解釈で口調等を決めています。
……?
目が覚めると、そこには綺麗な青空が広がっていた。
……?
こんなに綺麗な空を見たのは初めてだった。
いや、空を見る暇なんてなかった。毎日緊張してたから。
お父さん、….大英帝国の息子、….植民地だった俺は、お父さんに礼儀などをみっちり教えられて、働かされた。
何か間違えたら体罰、何か忘れたら体罰、みたいな生活だったから、綺麗な空なんて頭の隅から隅を探っても見つからなかった。見つかるはずがなかった。
(….きれいだなあ)
仕事とかの時以外は殆ど横にお父さんか兄弟がいた。でも、今は不思議と独りだった。
心配事もあるけど、追い求めていた”自由”っていうのが目の前にある感覚になった。
編に嬉しくなって、おれは走り始めた。
何処に行く宛もなく、ひたすら。
「いったぁ…..、」
全速力で走りまくって、転びまくったから、足や顔、腕に結構傷がついていた。
でも、この傷は”自由に動き回ったとき”にできた傷だから、嫌悪感は湧かなかった。
「….」
お父さんにつけられた傷と、今できた傷を見比べる。
やっぱり何か違かった。
そうしていると、急に後ろから声を掛けられた。
「….どうしたんですか?…傷だらけ、ですけど」
不意打ちだったので、ビクッとしながら後ろを振り向いた。
「あなたは….?」
「あぁ、自己紹介を忘れていましたね」
「私の名前はオーストリアって言います、…怪我が酷いし、一人みたいだったので、話しかけさせて貰いました」
「オーストリア、さん….」
オーストリアさんは、おれの体を数秒間見つめて、こう言い放った。
「取り敢えず、着いてきて貰えますか…?医者という都合上、怪我してるヒトを放っておけないんですよ」
おれも、聞きたいことはいっぱいあるし、了承をした。
「酷い怪我ですが….、どうしたんですか」
オーストリアさんは優しい手つきで手当てを進めてくれた。
「…転んだのと、….お父さんに、」
流石に転んだだけでこれだけの青アザが出来るとは考えにくいため、疑われると思ったから、正直に言った。
オーストリア(…虐待、でしょうか…??)
「そうですか….、そういえば、親御さんは….?」
「….。」
居るには居るけれど、ここで言ったら、また自由のない暮らしがあると思うと、…言いたくない。
大英帝国は大国だから、きっとオーストリアさんも知っているし、直ぐに引き渡されるだろうから。
「….”ここには”いない、…たぶん」
「目が覚めたら、ここにいて、….わからないんです」
そういうと、オーストリアさんはふむ、と首を傾げた。
「親がいないとなると…、どうしようもないですね」
「EUにでも預けますk…..」
そう独り言を言いかけたところで、誰かが部屋に入ってきた。
「オーストリアー!!!スイスにチョコ貰ったよ!!食べる???」
ビクゥッ!!
本日二回目、相当ビビってしまった。
「…オーストリア、その子誰?」
「….”ハンガリー”、大声を出さないでください、この子は患者さんなんですから」
「あららっ、!?ごめんね!!」
”ハンガリー”?さんはそういうとおれの方に近づいてきた。
「捨て子なの?名前は?」
「…アメリカ、です」
そういうと、オーストリアさんとハンガリーさんは固まった。