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5 - 第4話「願いはその胸に」

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2024年11月27日

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4「願いはその胸に」



「え、おれ?らっだぁだけど」


目の前で血を流す人間を見ながら答えた。


「あ、そーだ!おれ友達探してるんだよね」


怪我をしていない方の人間たちは、なにかを思い出したのだろうか、絶句している。

暫くして、彼らは一目散に元きた道を走っていった。


「ねぇ君、おれと友達に…って、もう死んでるか」


人間の、虚な瞳がこちらを見ていた。


「あ゛」

「…まだ息あったんだ、痛そ〜」


彼の伸ばした手が何かを求めているかのように動いた。

おれはその手を掴む。


その瞬間。


人間の胸から光が迸って、辺りを包んだ。


「うわぁ゛〜〜ッッ!な、なに?何事?」

「…ウルサ」

「わ゛、あ…え?」


声が聞こえた方向は、下で蹲る肉塊ではなく、上からだった。


いつの間にか強烈な光も落ち着いていて、空には半透明の何かが浮いていた。

ソレは目の前の人間だったものと似た顔をしている。


「え?どゆこと?…幽霊?」

「オレモワカンナイ」

「えぇ〜?さっきの光となんか関係あんの?」

「…ネガイノイシ」

「願いの石?それが反応してそうなっちゃったってこと?」

「タブン」


面白そうな石だな。


「その石ってどこにある?」

「胸ポケットニイレテタケド…」


肉塊をひっくり返して服の中を漁る。

出てきたのはただの灰色の石の破片だった。


「あー壊れちゃってるか」

「願イノ石ハ持チ主ノ願イヲカナエル。…イビツナカタチデ」

「え?」

「ナル、ナリタイ。トモダチ」


トモダチ…友達か!


「っしゃぁ〜!」


1人目、みどり。

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