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うめぼし
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涼|おはようございます。
翔|…はよーざいます…。
楽屋のドアを開けるとすでにメンバーが来ていてガヤガヤと賑やかな声が響いている。
深|おっ!ゆり組じゃん!おはー
佐|おっはよー!
翔太挨拶くらいちゃんとしろー!!
翔|…朝から元気なやつだな。
そんな会話をしながら無意識に何度も首筋を撫でる。
佐|翔太首なんかしたん?
翔|…なんでもねぇー。
涼|(…クスクス)
自分の席に座り手鏡とコンシーラーを取り出して必死に首元を隠そうとする俺と
自分の席に優雅に腰掛けメイクさんに挨拶をしながら涼しい顔でコーヒーを飲む涼太。
昨日の夜に俺にお返しの証を刻みつけた張本人だっていうのに
翔|(…涼太め…知らん顔しやがってっ!)
鏡越しにチラッと涼太を睨むと一瞬だけ視線が合い涼太の唇がフッと意地悪く弧を描く。
深|はい!じゃー撮影するから行くよー
…あれっ?舘さんここ赤いよ? 刺された?
涼|あぁー最近外ロケあったからその時のかも?
チラリと翔太の方に視線を向けながら見せつける様に襟元を軽く広げてみせる。
翔|ちょっ!!
深|えっ!?…待ってなんかそれ
大丈夫そ?
佐|うぉっ!めっちゃ刺されてんじゃん!!
涼太の血どんだけ美味いんだよーw
深|お前うるせーよ!笑
でも、舘さん気をつけてね?この時期の虫刺され痒いからさー
涼|ふふっ…本当にね?
お気遣いありがとう。
もう少しで撮影が始まりそうな雰囲気の中 廊下の隅で涼太を引き留め乱れた襟元を整える。
翔|…映ったらどうすんだよ。
涼|…自業自得、でしょ?
見られたら見られたでいいんじゃない?だって俺のモノなんでしょ?
そう翔太の耳元で囁き涼太は余裕の笑みを浮かべながら撮影場所へと足を向ける。
翔|…っ待て待て待て!!
思わず去っていく涼太の服の袖を掴んで引き留める。
翔|っごめん!…俺が、、悪かったから!
必死に謝る俺を見て涼太は驚いたように目を丸くしたあと満足そうに今日一番の笑顔を浮かべ
涼|ふふっ…しょうがないなぁー
反省したならよし!
深|おーい!2人とも始まるからおいでー
涼|はーい、今行く! ほらっ翔太行くよ!
涼太に完全敗北した俺。
翔|…はい。
撮影が始まり何事もなかったかのように爽やかな笑顔で拍手をしている涼太。
翔|(…マジで、一生勝てる気がしねぇ…)
深|…ってかアレって虫刺されじゃないよね?
佐|んぇ?なにが?
深|………。
コメント
1件
あおいです🌷 第9話、読ませていただきました! メンバー同士の軽快な掛け合いと、その裏で流れる2人だけの空気感がすごく良かったです。特に涼太さんの「見られたら見られたでいいんじゃない?」という台詞に、彼のしたたかさと余裕が滲んでいてドキッとしました。翔太くんの「一生勝てる気がしねぇ…」という敗北感の吐露が、甘くて切なくて…。最後の深くんの「虫刺されじゃないよね?」で、読者だけが知ってる秘密がより一層輝く構成、お見事でした!