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第46話 リスの過去
前回までのあらすじ
アヤメの過去がようやく終わった。以上。
やぁ。俺は中井リス。超能力と「固有力」を持っていること以外は普通の中学生だ。
今回は俺の過去だからな。特別に俺が超能力を手に入れた経緯も話そう。楽しみにしてくれよな。
あの時は確か、いや、覚えてないや。声は聞こえたが、何故か目だけが開けなかった。だから、今回はその声の内容を言う。
「えっと…?誰だっけ?」
「まぁいいか 。おやおや、そんなに警戒しないでくれよ。首が落っこちちゃうぞ?」
「君の所に来たのは用があったからだ。なぁに、ただの実験さ…」
「この球体はね、『日常能力』と言って、日常と超能力を繋ぎ合わせる、まぁ架け橋みたいなものだ」
「飲む…のは無理そうだから、脳みそにでも埋め込んどくよ」
「これで、君は超能力を有したまま産まれることが出来るはずだ」
「この私を失望させないでくれよ」
そこで俺は何も聞こえなくなった。
俺に超能力を与えたやつは誰なのか、それが今になっても分からない。
でも、この能力のおかげで皆にも会えたし、カナにも会えた。あの声のやつには感謝しているよ。
そして次だ。次は「固有力」だっけかな?
これはとてもシンプル。解説なんて必要ないくらいにシンプルだ。
赤ちゃんの時に、何故か家にあった錠剤を間違えて飲んでしまってね、それで出来たのが、『時を刻む』だ。
俺はそれを手に入れたことに対して後悔はない。カナとも仲良くなれたし、他のみんなとも…って、これはさっき言ったか。
まぁ、俺はもう十分に満足した。
今「死ね」って言われても死ねるくらいに。
まぁでも、カナとも付き合えてないし、友達との仲も深まってないからまだ死ねないな。
今、俺は寝てるから、起きた時にでも黒野のやつをぶっ飛ばしてやるぜ。