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番外編「地獄リフォーム計画」
地獄・閻魔の執務室。
閻魔は書類を眺めながら、ふと呟いた。
「……待てよ。」
「今、地獄には古流斬がおる。」
「そして傲慢もおる。」
少し考えた後、満面の笑みを浮かべた。
「二人おるなら豪邸くらい作れるじゃろ!」
鬼は嫌な予感しかしなかった。
「閻魔様……。」
「まさか。」
「よし!」
「決めた!」
「二人に作らせよう!」
鬼は額に手を当てる。
「また古流斬さんの休みが……。」
「まあ、本人なら何とかするじゃろ。」
⸻
数分後。
「古流斬! 傲慢!」
二人は執務室へ呼び出された。
古流斬は嫌そうな顔をする。
「……また仕事ですか。」
傲慢も腕を組む。
「内容を聞こう。」
閻魔は笑顔で親指を立てた。
「重要任務じゃ!」
古流斬はため息をつく。
「その言い方、嫌な予感しかしねぇ。」
閻魔は地図を広げる。
「地獄の番人用の豪邸を建ててほしい!」
一瞬、静寂が流れる。
古流斬はゆっくり閻魔を見る。
「……。」
「いや。」
「建築屋じゃねぇんだけど。」
閻魔は首を振る。
「昔、別荘作っとったじゃろ。」
「防衛軍でも修理や建築を学んだと聞いたぞ。」
古流斬は頭を抱えた。
「何でそんなところだけ覚えてるんだよ……。」
傲慢は古流斬を見る。
「作れるのか?」
「作れる。」
「作れるけどさ……。」
「休みが欲しい。」
閻魔は笑顔で言う。
「終わったら休みじゃ!」
古流斬は即答した。
「その台詞、信用ゼロ。」
傲慢は思わず笑う。
「ははは。」
「私も少し分かってきた。」
「お前が休みを欲しがる理由が。」
古流斬は遠い目をした。
「だろ?」
「これが俺の日常。」
閻魔は机を叩く。
「では、任務開始じゃ!」
古流斬は天井を見上げて叫んだ。
「誰かぁぁ!」
「俺の有給持ってきてくれぇぇ!」
執務室には、傲慢の笑い声と閻魔の「頑張れ!」という声だけが響いていた。
コメント
1件
うわ、番外編でこのゆるさ! 本編でシリアスな展開が続いた後のコメディエピソード、すごくいいバランスですね。閻魔様の「あ、これ作らせよう」という思考回路が完全にブラック企業の社長で笑いました。古流斬さんの「有給持ってきてくれ」に思わず声出して笑っちゃいましたよ。傲慢さんが「お前が休みを欲しがる理由が分かってきた」って言うシーン、何気に二人の距離感が縮まってる感じがしてほっこりしました。建築もできる古流斬さん、万能すぎる…。
しらなみ
124
#鬱展開
Mist-404
1,765
#衝撃のラスト
山根利広
506