テラーノベル
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「さて、テントを立てて夕食の準備をしましょうか。靴が濡れている人は、適当にその辺のサンダルを使って下さいな」
再び合宿がスタートする。
まずは青いビニールシートを敷いて、その上にテントの本体を置く。
ビニールシートはテント本体より、微妙に小さい。
よく見ると、縫い目が元々と違う場所がある。
どうも大きさを合わせた手製のようだ。
「何故これを敷くんですか」
「地面から上がってくる湿気や冷えを防ぐためと、テント本体の汚れを防ぐためね。雨が降った時に水が流れると逆効果だから、テント本体よりは小さめにしてあるの」
ここからは先輩がやるのを見て真似。
まずは中がゴム紐で繋がっているアルミ製のポールをつなげて、長い棒にする。
3本の長い、しなやかな棒が出来た。
「この3本をこのスリーブに通す」
3本を通すと、ちょうど*みたいな形になる。
厳密には交差する場所が微妙にずれていて、中央は小さい三角形になっているが。
「このポールの片方をこの穴に差し込んで」
そう言って、ポールの先端を穴に差し込んだ後、先輩はテントの反対側に回る。
「あとは反対側を、ポールがぎゅっと曲がるように押し込みながら、ここに入れてと」
ポールが弧を描いて固定された。
「これをあと2本やれば本体は完成」
という訳で、早速1年生3人で残り4箇所をやる。
片方を先に差し込むと、もう片方は結構大変。
最後は僕がポールをスリーブ内方向へと引っ張りながら、栗原さんが止める。
「あとはこれ、フライシートを被せる」
先輩を手伝って、ナイロンのテント型シートを被せる。
「あとはポールの処に、こうやってフライのゴム紐を固定すれば完成」
緑色の、かなり大きなテントが完成した。
「思ったより簡単ですね」
要はポール3本を曲げるだけだ。
「これは登山用で、簡単に設営出来るようになっているんですよ。時間に余裕があるキャンプ用だと、もう少し色々手順が必要ですね。その代わり広いですけれど。 私は簡単で耐候性が強いのが好きなので、テントは登山用を愛用しています」
なるほどな。
「本当はこれをペグで固定するのが正式なんですけれど、私はあまりしないですね。ドーム式のテントは、これで自立していますから。
きちんと張りたかったり、風が強かったりする時はペグを打つんですけれどね。普通は中にザックとか重い物を入れてごまかします。
本当はペグを打って張ったほうがいいんですけれどね。テントって、風があると簡単に飛んでしまいますので」
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