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yuuna
nqr視点
今日は朝からの予定は早々に終わらせた。久しぶりに何もしない日と決めていたから。
配信はしない。ゲームもしない。曲作りも一旦お休み。たまにはそういう日も作らなければ、疲れが溜まれば何をするにしてもモチベーションが上がらない。
でも出掛けるのは面倒だな。やっぱり家でゴロゴロが一番か。
とりあえずコーヒーでも飲むか。
お湯を沸かすための準備中に、スマホが一つの通知音を出した。
横目で見ながら手元にも集中してお湯を注ぐ。
ソファに座り通知を確認すると、見慣れた名前からの暇連絡だった。
こいつは俺のお気に入りの一人、らっだぁだ。歳が近いのもあって話は合うし、俺のボケやツッコミにはケラケラと笑ってくれる。
声に抑揚がないから感情が乏しいと思われがちだが、意外にも正反対。実際に何度か会ってみるとわかる。コロコロと表情が変わって見ていて飽きない。
配信外のこいつを知ってる俺はちょっとだけ優越感。
自分も暇だと返し、でも出掛けるのは面倒だからと伝えるとそっちへ行くと返ってきた。
何もしないと決めていたけど、らっだぁが来るなら確かめたい事があるからついでに確認しよう。
俺はらっだぁのことが気になっている。
もちろん友達として好きだし、一緒にいて楽しく過ごせている。
でも、最近それ以上の感情を持ち始めているんじゃないかと思って。
触れてみたいとか、笑顔を独占したいとか、キスしたいとか。
友達にもっていい感情ではないことはわかってる。ましてや俺たちは男同士だ。
だからこそ後悔しないように今日は確かめようと思う。
「お邪魔しまーす」
「いらっしゃい」
らっだぁがにこにこしながらやってきた。
おいおい、可愛いな。そんなに会いたかったのかと勘違いするじゃねぇか。
手土産といって小袋の菓子が多数入ったコンビニの袋を渡してきた。別に良いのに、こんな気遣いが出来る男ですよ、彼は。
でも俺の家には客人用のお茶なんて無くて、お茶か水かコーヒーか、少ない選択肢から選んでもらう。まぁ水だろうな。
「水がいい」
「どうぞ」
未開封のペットボトルの飲料水を渡して、しばらく会話に花を咲かす。
互いの近況報告、ゲームの話、世間話だって盛り込んで。
ニコニコしたり、びっくりしたり、大笑いしたり、忙しい表情の変化に可愛いと思う。俺だけが見れればいいのにな。
あぁ、やっぱり好きかもしれない。
そう思ったら体が勝手に動いた気がした。
俺の目の前にはらっだぁの驚いた顔とフローリング。ほぼ無意識にらっだぁを押し倒していた。
「あの、なるせ…」
「うん」
「いや、うん。じゃなくて」
何をしてるんだ俺は。確かめるのは言葉でいいのに、いきなりこれはやり過ぎだろ。
あぁ、でも。困ってる顔可愛いな。何をしてもどんな表情しても可愛いと思い始めてる。
「どいてくれ」
「それはちょっと」
「なんでだよ!」
「うーん…なんとなく」
というか、この状況を終わらせるのは勿体ない。もう少し楽しみたい。
俺がこの困った顔をさせているんだって、優越感がすごい。もっと俺だけに見せてほしい。
キスしたらどんな顔するのか、想像だけで終わらせたくないな。
「俺さ。お前のこと好きかも」
「…..は?」
まぁそうなるわな。は?だよな。
もし俺も同じ状況なら言ってるはずだ。
でももう確信がそこまで来てるんだよ。後少しで掴めるんだ。悪いけど、もう止めらんないよ。
「一回さ、キスしていい?」
「ダメだろ!」
「なんで!?」
「逆になんでいいって言うと思った?!」
「頬は?」
…..
「いや!ダメだろ!」
「お願い!」
こいつ、ちょっと考えたな。もしかして押せばアリなのか。ならちょっと攻めてみるか。
俺は歌い手で古参側にいるんだ。ちょっと良い感じの声を出せば、また違う反応してくれるはずだ。
少し低音で甘めの感じを耳元で。
「らっだぁ、お願い」
「っ!」
びっくりしてるけど、明らかに押し倒した時の驚きとは別だった。やばい。可愛い。襲いたい。
いやもう襲ってるか。
「優しくするから」
「やめ..ろっ!」
力のない抵抗が可愛すぎる。明らかに照れてるな。もう一押しかな。
「らっだぁ」
「っ!わかったから!」
お。半ば無理矢理に了承をもぎ取ってやった。こっからはもう誰も知らないらっだぁを見れるって事だよな。
「目、閉じて」
そんな力一杯閉じなくてもいいのに、可愛いなぁ。このまま貪ってやろうか。
いや、まぁ最初だしな。優しくするって言ったし。
軽く唇を押し当てる。想像通りの柔らかさで、少しだけ震えていた。緊張してんだろうな。
でもこれで満足しないよ。押し当てたまま少しだけ唇を舐めてやる。
「おい!っ…んぅ!」
口が開いた隙に舌を捩じ込んでやる。
そこからはもう優しさは忘れずに、らっだぁの口内を舐め回した。
好きだ。
全部俺のものにしたい。合わさる口から漏れる声も、溢れる唾液だって俺のものにしたい。
というか、色気がやばいんだが。
しばらく好き勝手に動き回り、ずっと口を塞がれて苦しくなってきたのか逃げ回っていたらっだぁの舌を捕まえて絡める。
互いの唾液が絡まる音が耳と脳内を刺激する。
やめたくない。でも。
「なぅ、せぇ…ん」
流石にやり過ぎたか。
俺はまだしたかったが、らっだぁの方が限界だったようで。口端から垂れる唾液と、酸欠状態だったのか、うっすらと涙目になって大きく呼吸している。
やばい。俺の理性、頑張って耐えてくれ。
「らっだぁ、俺確信したよ。お前のことが好きだって」
「俺は、はぁ…わかんねぇよ」
とりあえず起こしてやってソファに座らせる。俺も隣に座って手を握ってみた。そしたら軽く握り返してくれる。小さなことだけど 嬉しい反応だ。
手を握っても、頭を撫でても、嫌じゃないと言ってくれる。
「キスしてみて、嫌だった?」
これで嫌だったと言われればショックだし、諦めなきゃいけないだろうけど、今のところ脈はありそうな感じがする。
言葉を選んでいるのか、何を考えているのかわからないが、らっだぁの顔がどんどん赤く色づいていく。
「顔真っ赤で可愛い。何考えたの?」
「いや、違くて!これは、その!えっとー…」
慌ててるのも可愛過ぎだろ。一体何を考えたのか教えてくれよ。でもきっと照れるって事は、俺が喜んじゃうことなんだろうな。やばい、嬉しくて口角が上がる。
ちょっと自惚れてもいいですか。
頬にキスをする。抵抗がないから顔のパーツ一つ一つの唇を落としていく。じっと受け入れてるところを見ると嫌ではないらしい。
でも色んなこと考えてるんだろう。友達で男でとか、簡単に答えられないことばっかりだもんな。
難しく考えずに答えてほしいと聞くと、嫌じゃないと返ってきた。
俺は嬉しくてまた頬にキスをした。
今はそれだけでいい。これからその気持ち含めて考えていけばいいんだから。周りに受け入れてもらえなくても俺だけは絶対に味方だし離れたりしない。
「…ちゃんと答え出すから、待っててくれるか?」
「うん。それまで俺は毎日好きだって言ってあげる」
俺は待つのは得意だよ。だから納得いくまで考えてほしい。
そう言ってまたキスをした。
…end
コメント
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あおいです🌷 第3話、一気に距離が縮まってドキドキしました…!nqr視点で彼の“気になってる”が確信に変わっていく過程が丁寧で、特に「らっだぁの困った顔を俺だけが見てる」っていう優越感混じりの独占欲がすごくリアルでした。キスのシーンは思わず息を止めて読んじゃいましたね…。最後に「毎日好きだって言ってあげる」って言葉、グッときました。待つ覚悟も含めて、もう完全に恋してるじゃないですか〜!続き、めちゃくちゃ気になります!