テラーノベル
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目が覚めると時間は4時50分
外はほんのり明るくて、
ちょうど夜が明けた頃だった
「ん…俺このまま寝てた…?」
「いった…」
机に突っ伏した形で寝ていたせいか、
腰と首が痛かった
「はぁ…食器片付けるか…」
片付けたら散歩にでも出かけるか
そんなことを考えながら腰と首が痛いのを
我慢しながら、渋々立ち上がった
「よし、終わり」
「散歩でも行こう」
ある程度の準備をして、俺は家を出た。
家を出たはいいけど、どこへ行こう
「とりあえず、墓参りするか…」
やっぱり1人はちょっと寂しいな…
今日の昼ご飯何にしよう…
帰ったら大学のレポート書かないとな…
色々考えているといつの間にか
墓地に着いていた
無一郎、父さん、母さんのそれぞれの墓の前で
しゃがみこみ、そっと手を合わせた
「無一郎…いじめられてたのに」
「気づいてやれなくてごめんな」
「父さん…あの時、薬を買いに行くって…」
「無理やりにでも止められなくてごめんなさい」
「止められなかったどころか…」
「無一郎までそっちに行かせて…」
「本当にごめんなさい」
「母さん…あの時、熱があるのに」
「家事をするって聞かなくて…止められなくて」
「ごめんなさい」
「弟1人守れない奴が…大人を止められるわけないんだよな…」
結局、人を守れるのだって
選ばれた人だけなんだよな
「さて、帰るか」
俺は墓地を出た。
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