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彼らが目指している神とは言うまでも無く悪魔である。
歳を経てそれぞれの里で実力者となり得た竜達が極限の地に集い、至極真面目に目指しているのだ、悪魔を……
別に拗らせている訳ではなく…… えっと…… そうっ、純粋な憧れを持ち続けているのだ、悪魔に。
そんな中二っぽい竜達のリーダー、宗教的指導者が竜王である。
信仰とか修行とか別種への進化とか紹介した後でこんな事を言うのは甚だ憚られるが、選考基準は一つ、一番強い竜がやる、これだけであった。
悪魔イコール強い、恐らくここら辺が大元になっているのではなかろうか。
竜王に次ぐ実力者は四天王と呼ばれ、まあそれなりに尊敬されたりしているらしい。
レイブ達の目の前で片目を腫らし鼻血を流している竜は決して強そうに見えないが、まあ尊敬されているのだと思おう。
本人曰く文官とか知性派とか言っていた気もするし、事務員的な立ち位置だったかもしれないしな……
兎に角だ、四天王筆頭メルルメノクが早口で告げた所によると、一番つおい竜王グラム・ランドが有ろう事か玉砕の覚悟を決めてしまったと言うのだ。
正確には決め掛けているといった段階だろうか。
度重なる魔力災害によって勢力を減らし続けている彼の地、竜王の里では、若い竜を中心に以前より強硬意見、所謂主戦派の戦いを望む声が絶えた事が無かったのだという。
戦い?
天災とも言うべき魔力災害相手にぃ? 一体誰と戦うというのか……
まさか…… 皆さんの想像通りかな? 残念ながら当たりです、彼等の主張はズバリッ! VS地球、それだったのである。
『いい加減にしろよこの野郎! 黙って聞いてりゃプスプスプスプス屁ぇこきやがってぇ! てめぇのだらしない放屁でどんだけの竜が死んだか判ってんのか? ゴラァっ! やってやんよ! ああ、ああ! やってやっからよぉっ! かかってこいやっ! 地球よぉっっ!』
そんな気分で騒いでいたらしいのだ……
まあ、騒いだ所で現実にはならない、そんな風に思っているからこそ出来る事なんだろうな?
責任ある立場では言えない事でも無責任にがなり立てる事だったら容易、至極簡単なのである。
令和の時代に生きている皆さんには思いも依らない事であろうが、その時代であっても政権奪取とか簡単なのである、実は。
『我が党が政権交代を成し遂げた場合には、国民一人当たりっ、数百万円の現金給付を実行致しまっす! 一回では有りませんよ? 毎年、毎年給付、それをお約束するのでっす! 予算ですか? 防衛費、思いやり予算、国会議員の歳費減額をそれに当てるので大丈夫でっす! 官僚の天下りもやめさせて何よりっ、埋蔵金、政府与党が隠し続け溜め続けてきた埋蔵金を使って実行できるのでっす! 高速道路は無料化しますし、ガソリンの暫定税も廃止致しまっす! 信じてください、一度で良いんです、私達に政権運営を任せてくださいぃぃっ!』
とか何とか耳障りの良い事を口にするだけで権力をその手にした政党があったとか無かったとか?
信じられないかもしれないが、これ、事実だというね……
その後、案の定約束を守れなかった若者達は政権の場を追われ、元通りの先進国(笑)、あっちこっちにプアーが溢れた敗戦国、どんなに頑張っても報われる事が無い、もう諦めるしかない可哀想な国が戻ってきたと言う…… めでたしめでたし♪
そんな美しい瑞穂の国も有ったのである、事実。
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