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#リゼロ
すず
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第89話『決着、静かなる一戦』
中華連合武闘場。
本戦一回戦・第三試合。
李牧
VS
シヴァ。
互いに呼吸を整える。
会場は静まり返っていた。
李牧が静かに言う。
「シヴァさん。」
「あなたは強い。」
「ですが、一つだけ私が上回っています。」
シヴァは微笑む。
「経験、ですね。」
李牧は頷いた。
「ええ。」
「では、最後です。」
次の瞬間。
二人は同時に駆け出した。
ガンッ!
一撃。
ガキィン!
二撃。
三撃、四撃と攻防が続く。
シヴァは冷静に対応する。
しかし。
李牧は一歩、また一歩と立ち位置を変えていく。
なおきりが立ち上がる。
「また誘導してる!」
じゃぱぱも叫ぶ。
「シヴァ!」
「右や!」
シヴァは右へ踏み出そうとする。
だが。
李牧は、それすら読んでいた。
「そこです。」
李牧が体を半回転させ、シヴァの肩に軽く手を添える。
力任せではない。
重心を崩す、絶妙な一押し。
シヴァの体が横へ流れる。
「っ!」
踏みとどまろうとする。
しかし――
右足が場外線を越えた。
実況が旗を振る。
「場外!」
「勝者――」
「李牧!!」
大歓声が武闘場を包む。
シヴァは少し悔しそうに笑った。
「完敗です。」
「最後まで読まれていました。」
李牧は歩み寄り、右手を差し出す。
「あなたはまだ若い。」
「数年後には、私も勝てる保証はありません。」
シヴァはその手を握る。
「その時は、必ず勝ちます。」
李牧は穏やかに微笑んだ。
「楽しみにしています。」
観客席では大きな拍手が送られる。
なおきりとじゃぱぱも立ち上がり、シヴァへ拍手を送った。
「お疲れ!」
「ナイスファイト!」
シヴァは笑顔で手を振る。
李丙が壇上へ立つ。
「これにて第三試合終了!」
「勝者、李牧!」
「続いて、本戦一回戦・第四試合!」
龐煖。
VS
媧燐。
武を極めた男と、楚の天才大将軍。
力と技術が激突する、注目の一戦が始まろうとしていた。
コメント
1件
静かなる一戦、というタイトルがぴったりでしたね。李牧の「経験」という言葉に全てが集約されるような、無駄のない試合運び。あの重心を崩す一押し、力任せじゃないところが李牧らしくて好きです。シヴァが「完敗です」と笑った潔さも素敵で、なおきりさんとじゃぱぱさんの応援も含めて、最後まで温かい空気の一戦でした。次は龐煖vs媧燐……もう胸が熱いです!🍙さん、今回も素晴らしかったです!