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前回の続きです。
菅原サイド
大地「先生、話したいことがあるんですけどいいですが…?」
大地がそう言うと先生は、不思議そうな顔をして
先生「いいですよ?」
と言った
そして俺ら三人と先生であまり人のいない体育館裏に連れ出した。
先生「それで話って?」
菅「単刀直入に言うと、おそらく影山は…虐待…を受けています」
先生「…ッ!」
及川「最近飛雄の様子がおかしかったんです。家に帰ることを怖がっている感じもしたし夢の中で生まれてきてごめんなさい…って魘されてたり」
菅「それに、昨日風呂場で影山に会ったんですけど体の至る所に傷が、ありました。」
大地「学校の様子だと虐められている感じはないので…だとしたら虐待の可能性が高いです」
先生「…そうでしたか、僕も影山君のこと気にかけときますね。」
先生「本人にも少し確認してみようと思います」
大、菅、及「ッあざーす!」
俺らは先生に感謝してそれぞれの場所に戻り合宿二日目を迎えた
影山サイド
調子も良くバレーをずっとしていたい、合宿が終わらないでほしいという気持ちもたくさんあるが最終日と考えると気分は下がる。
合宿が、終わればあの家に帰らなければならない。あの人がいるもとへ…
気分が上がらないままバレーをしていたら急に先生から呼ばれた。
俺…なんかしたっけ?…そんな風に考えながら先生の後を追った。
着いたのは体育館裏。人もほとんどいなく、先生の顔も見ると真顔で緊張している感じだった。その雰囲気でただ事ではないことは俺でも理解できた。
するとさっきから黙っていた先生が口を開いて
先生「単刀直入に聞きます。影山君は親御さんと仲はいいですか?」
そう言われた。
その瞬間気づいた。先生は、幸雄さんから殴られていることを知っている。
どうしよう…ここで言ってしまったら先生は、今の状況から救い出してくれるかもしれない。でもそれでは俺の罪滅ぼしが出来ない。殴られることはしょうがないこと。…だって俺は…人殺し…だから
影山「…別に仲良くはないです…でもそれは…しょうがないことだから…」
俺が、そういうと武田先生は
先生「家族が仲良くないことはしょうがないことではないです。家族は世界でたった一つの血の繋がった大切な人たちです。その人たちが仲良くないということをしょうがないの一言でまとめてはいけません。 」
先生「影山君、このことは今後君の人生を大きく左右する。だから教えてくれませんか?貴方の家庭のことを」
武田先生は、今にも泣きそうな顔で言ってきた。
これは言うしかない
俺は少しずつ家のことを話すことにした。
影山「実は俺、母を亡くしてるんです。俺が生まれたときに亡くなってしまったので顔も知りませんが…でもそれで父がおかしくなって…俺が生まれたから母は死んだと言われてずっと殴られていました…ッグス」
あれッ?なんてだろう。涙が止まらない。
殴られていたときさえ痛みも感じなくなって涙すら出なかったのに…
いや、ほんとは泣きたかったのかもしれない…けどそれを心と体が許してくれなかった。だって泣いたら余計殴られるから…
影山「ッすみまッグスせん。なんだか涙が止まらなくて」
俺がそういうと先生は、そっと抱きしめてくれた
武田サイド
普段バレーをしている影山君からは想像できないような影山君が目の前にいる。体は限界を迎えて涙を流しているが、心が許そうとしていない。どこか泣くことを嫌がっている影山君をそっと抱きしめた。その体は幼い子供のように小さく震えて強く抱きしめると一瞬で壊れてしまいそうな脆さを感じた。
ここまで影山君を苦しめた父親さんも許せないが、それ以上に
先生「影山君…よく今まで耐えましたね。生きててくれてありがとうございます。」
その一言だった
影山サイド
先生「影山君…よく今まで耐えましたね。生きててくれてありがとうございます。」
と抱きしめながら言われた
初めてだった。生きていることに感謝されたのは…
先生「これから先生として貴方を守ります。だから貴方も1人で抱え込まずちゃんとSOSをだしてください、いいですか?」
影山「ッウス…グス」
そういうと俺が泣き止むまで先生は、頭をなでてくれた。
少しして練習に戻ることにした。
さっきほど合宿が終わることの嫌な気分が少し減っていた。だって何かあっても先生が助けてくれるから。
そんな気持ちで心がいっぱいになった
次回に続く
追記
今回も呼んでくれてありがとうございます!♡、コメント待ってます!ではまた