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るしゅ
CO2
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短編小説 4/? 1/? 1/?
もしかしたらわたしは家族のために、同じく働くもの達の為に、これからもこの紅い景色の元で、噺を続けるのかも知れない。
この方は女性なのに勇ましく、とても凄まじい風格をしている。求められれば、この方の元で噺をしたい。
この木造がですか…素敵。五月雨様、共に各々の護りたい者を護りましょう。
どうして!わかって貰えない!信じてたのに…。
いやらしく嗤うな……! この狸どもが…!こそこそとわたしの前で、何の話(はなし)をしている……!
嘘、だ……。二度と会わないと仰ったのか、五月雨様が……? え?
ととさま、かかさま、じろう(弟)。みんな……もう枯れてしまうんですね。何もできず、ごめんなさい。
独りになってしまった。噺を聞く者も、聞かせたい者ももういない。噺なんか…もう要らない。何も必要ない、お前の死を除いては。
五月雨様、最後の噺の代金としてあなたを紅く染めさせていただきます。
なんで?───を、持ってる。なんで、あんなまっすぐにわたしの顔をみていた。命乞いも言わないで、悲しそうな顔を。はぁ…?なん…で?わたしは…!どう…した…ら。ァァアアア!
───。
五月雨が死んだのに、渇く。渇いて今は仕方がない。だから、あなたから感情を奪ってあげる、大切な物を奪ってあげる。だから代価にわたしにもっと面白い噺をきかせておくれ。
「…。」
真紅に染められた美しいドーム状の硝子に貼られた心の断片達が、螺旋の如く1人の瑠璃色の瞳を持った青年の周りを周っていた。彼はただ何も言わず、もの思いにふけって傍観していた。
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