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局長であり、室長である彼はとても優しく、それでいて本音が掴めない人間だ。彼は、…俺の恩師だ。彼は、俺が居なきゃ駄目になってしまう人間や。俺も彼が居なきゃ、駄目になってしまう。俺らは共依存の関係でここまで生きている。
『…大先生。』
「なんやねん…ロボロ。僕は今まゆちゃんとLINEしとんねん。」
彼はスマホを弄りながらそう言うが俺は知ってる。此処のシステムをスマホでもいじれるようにした彼は休憩と見せかけてスマホでシステムの管理をしている。トントンや、他のメンバーは皆彼をだらけた人間だと判断し決めつけて彼を彼だと見るのは此処には誰も居ない。
「だいせんせ、休んでな?」
そう声をかけるが、意味は無いだろう。彼はバレないように仕事をするのが趣味なのだ。
なんという趣味を持っとるんや…なんて、思ったけれどアイツに直接なんて言えへんかった。
『…鬱。』
彼は、この幹部の中で1番謎が多い人物だろう。猫を被りすぎてる人物過ぎてグルッペンでさえあいつの本性は知らないだろう。
「ん〜?」
カタカタというタイピング音は凄く虚しく響いた。
『……大嫌いや。』
「……そんなこと無いやろ?…お前は僕が居らな生きていけへんやろ?…なぁ、」
『…そぉやな。それもそーや。…でも、大嫌いや』
「あぁ、…僕も嫌いやで」
きっと、俺らは分かり合えない。でも、分かり合おうとするのはきっと…依存からやろ。
大嫌いだとどんだけ離そうとしても俺らは離れられない共依存の関係だから。