テラーノベル
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リビングに設えたバーカウンターで、キャビネットからウイスキーのボトルを出してきて、グラスに氷を放り込んでロックを作った。
「おまえも飲むか?」尋ねるが、「ううん」と、首が横に振られた。
「さっきけっこう飲んだから、私はもういいかなって。それよりスーツの話なんだけど……」
もったいをつけてなんだよと思いながら、「着替えたいから、用があるなら早くしろよ?」カウンターチェアーに足を組んで、ロックグラスを口に運んだ。
「うん……あのね、」と、彼女が俺の隣に座り、なかなか言い出さずにいる様に、なぜだか嫌な予感がふつふつと湧いてくる……。
「なんだ、早く言えって」
面倒なことじゃなければいいがという淡い期待は、彼女が意を決したように発した一言で、ことごとく打ち砕かれる羽目になった……。
「スーツのまま、僕口調で喋ってほしいの」
「……僕?」と、語尾が思わず上がり気味になる。
案の定、嫌な予感は的中したと思った……。
「そう、テレビとかに出演してる時みたいに、僕で話してるのが聞きたいなぁーって」
「ああ……だが、あれはビジネス用のパフォーマンスだから、プライベートでやるのは……」
できるものなら彼女の目の前ではやりたくはないと、やんわりと拒んでみるも、
「……だって、してほしいんだもの。……ね? いいでしょ?」
にっこりと笑った顔を向けられた。
そんな顔は、よせ。
だいたい仕事を離れたら、僕を使うのはけっこう恥ずかしいっていうのに、そんな風にかわいく頼まれたら、この俺も断れないだろうが……。
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コメント
1件
ああああもうこの回エモすぎる!!!😭💕💕 社長が「僕口調」リクエストされて照れてるところ、マジで萌え死ぬかと思った…「そんな顔はよせ」って心の中で叫んでるのに、結局断れないの最高すぎるでしょ!!💘 彼女の「にっこり笑顔」に完全に詰む社長、尊い…✨ ビジネスモードとオフのギャップ、もっと見たいよ〜!次回も楽しみにしてるね⋆♡