🥞「冬弥様ッッッ!!」
彰人の声が聞こえたと同時に、目の前には緋色の血飛沫が広がった。
☕️「彰人…?」
病室の白い光が、彰人の横顔を淡く照らしていた。あの日と同じ髪の色。あの日と同じ笑い方。
なのに───俺の名前を呼ばない。
🥞「……王子は、俺を知ってるんですか…?」ベッドの上で、彼は不安そうに笑った。
笑い方まで、昔のままだ。
でも、その笑顔の向こうに俺はいない。
喉の奥で何かが詰まって、言葉が出なかった。
ただ、うなずくしかなかった。
☕️「知ってるよ。……昔から、ずっと。」
その”昔”に、恋人としての時間もあったことを言えない。
言ってしまえば、また壊れてしまいそうで。
触れたら、遠ざかってしまいそうで。
指先が少しだけ彼の手に触れた。
体温は確かにそこにあった。
それだけで胸が締めつけられる。
彰人は俺に近づいてくる刺客に気づいて、庇った時に強く頭を打ってしまった。
いわゆる記憶喪失という状態だ。
🥞「……そうなんですね。王子のこと、思い出せたらいいな。」
☕️「…….あぁ。」
彼が小さく呟いた声は、優しくて、残酷だった。
その願いが叶う日まで、俺たちは”ただの王子と騎士”のふりを続ける。
彼がもう一度、俺を愛せるようになるまで。
コメント
7件
るる〜〜!!!🥹✨️ めっちゃめっっちゃ久しぶり!!! 覚えてるかな…??ちょい不安ww 常に深夜テンションな変人女の翡翠だよ!今名前違うけど!w 全然浮上してなかったけどひっさしぶりに通知来てびっくりしてたら、まさかのるるの投稿で更にびっくりして謎に変な声出た🤣 投稿まじで嬉しすぎる🥹💖 そして今回の話もまた最高…✨️ 神様、また神作を恵んでくれてありがとう…😇💖 まじで永遠に推す🫶💕︎︎