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なるほどなるほど尊い....可愛い...心配症で優しい中也可愛い...最高です...
ーーーーーーー《 屋上 》ーーーーーーー
【太宰】……
あぁ…こんな世界
消えてしまえばいいのに。
死にたい、
今すぐにここから飛び降りて、何もかもを終わらせてしまいたい
【太宰】(なのに…)
【??】おい…
あぁ。また来た
君は毎日のように私を止めにくるよね
【中也】またかよ…手前…
【太宰】…
たしか同じクラスの“中原中也”。
クラスの人気者だ。
まぁ、同じクラスと言っても大した関わりもなく…ただの“知り合い”程度だ
なのに…なぜ私を止めに来る?
いや、何のために止めに来るんだい?
【中也】…なんでそんなに死にてぇんだよ
【太宰】そんなの決まっているだろう?
…この実にくだらない世界から 消え去ろうと思ってるだけさ。
【太宰】君こそ何をしているんだい?
君が私を止める理由なんて無いだろう?
【中也】……
あぁ。たしかにそうだ。
俺が手前を止める理由なんてねえ。だけど、
教室に戻る度に“手前の傷が増えていく”光景をこの目で死ぬほど見てきた。
【中也】手前、いじめられてんだろ
【太宰】……(笑)
【太宰】そうさ。
太宰は苦笑いをする。
一方、中也は“何かを決心した”顔で言う。
【中也】……よしわかった
【中也】俺がそいつら全員ぶっ飛ばす
【太宰】…???
【中也】手前を助ける
一瞬中也が何を言ってるのか分からなかった
【太宰】はぁ…?ぶっ飛ばすって…何を…
【中也】手前をいじめてる奴らをだy…
【太宰】やめとけ
【中也】ッッ…(ビクッ
【太宰】君が私を助けていると知ったら
君まで奴らのターゲットになる
【中也】それでもだ
【太宰】…!!
【中也】んなの関係ねぇ、俺は手前を助けたい、それだけだ
【太宰】…
なんだろう。凄く君が輝いて見える。
初めてだ。私を助けようと、こんなにも
熱心な人。とても優しい人。
一瞬、無意識にこんな事を思ってしまった。
君が側に───。君が側にいれば
ずっと人生を歩める、なんて馬鹿な事を
思ってしまった。
【中也】……ッ
【中也】…なんか文句あるかよ…ッ///
【太宰】!!
…ったく…急に照れちゃってさ…
さっきまで格好つけてた癖に…
…でも…今心の底で…。
今君を愛おしいと思ってしまった私が
居たのは気のせいだったのだろうか。