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#ラブコメ
奏多
972
#大人の恋
月詠 涼
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彼女は目を丸くし、顎に手を当てて少し考えるようなそぶりを見せた。
「それ、誰かから聞いたの? それとも自分で調べちゃった?」
「マイちゃんのことを検索したら、こんな書き込みばかりが出てきたんだ。」
「ふーん。じゃあ、この前カフェで合ったのは、私をつけて来たって分け?」
「いや、あれは違う。散歩がてらに新宿を歩いていたら、たまたま雰囲気が良いカフェを見つけて入っただけだよ。」
「ふーん……。」
マイは俺に対して疑いの目を向けている。しかしあのカフェでマイと鉢合わせをしたのは、マジで偶然なんだから弁明のしようもない。それにもし彼女に、SNSのあの書き込みを確認したいのであれば、そんな回りくどい事をせずに直接メルラブへと会いに来るだろう。事実、俺はこうして会いに来たわけだし……。
彼女と目が合った瞬間、彼女の雰囲気――纏う空気が一瞬で変わった。
「……どう思う?」
彼女は目を細め舌なめずりをしながら、ねっとりと絡みつくような声色で囁く。恐らく俺よりも年下なのだろうが、普段の彼女からは想像出来ないような、蠱惑的な表情を浮かべながら俺の顔を覗き込んだ。
俺は回答に困り口をつぐんで彼女の目を見返していると、彼女はおもむろに俺の両頬へと手を添えた。そして目をつむって顔を近づけてきた。
マイは唇を少し開き10cm、5cmと少しづつ近づく。顔を逸らすべきなのだろうが、まるで金縛りにでもあったかのように身体が動かせない……いや、恐らく俺自身が動かしたくないと思っているのだ……。否が応にも彼女の唇に目を奪われる。形が良く瑞々しく……薄っすらとピンク色のリップが引かれており、薄暗い間接照明に照らされ怪しく輝いていた。
後1cm……俺は覚悟を決め、唇を軽く開いて顎を引き目を閉じた。彼女の唇が俺に触れるか触れないかした瞬間、彼女は俺に抱き着いて耳元に唇を当てた。
「本当だよ……♡ ここに書かれている事は全部ほ・ん・と♡」
まるで娘が父親に、ぬいぐるみをおねだりするときのような――そんな甘えるような声色で、俺にしか聞こえないようにそっと囁く。
「ユウト君は私のお気に入りだから、もしシャンパンを頼んでくれたら、ラブホのサービスタイムで時間いっぱいまで何でもしてあげる♡」
「何でも……何でもって……どこまで? しかもラブホのサービスタイムって、場所によっては12時間くらいあるよな……? 半日間彼女を好きにして良いって……!?」と、一瞬思考が快楽に流されそうになる。ダメだ……俺とマイは友人で、彼女が何でパパ活や枕なんかしているのか聞きに来たのだから……。
そんな俺の葛藤を見透かしたかのように彼女は、豊満な胸を俺の腕に押し付ける。信じられない程張りがあるその胸を、彼女の胸の形がはっきりと分かるくらいギュッと押し当てた。
「何でもって言うのはね……本当に何でも良いよ♡ 赤ちゃんが出来ちゃうような事でも……ね♡ 無責任に私の身体を使ってよ♡ 一緒に堕ちて気持ち良くなろ♡」
彼女は俺の耳たぶを甘噛みしながら、チュッとリップ音を鳴らした。その音を聞いた瞬間、全身が電撃に打たれたような甘いしびれを覚え鳥肌が立つ。このまま、彼女に流されて快楽の海に溺れてしまいたいとすら思ったが、俺は歯を食いしばりマイの肩を両手で押して俺から引きはがした。
「どうしてこんなことをするんだ? ミィちゃん程可愛くて話も上手ければ、他にいくらでも稼ぐことが出来るだろう。」
マイは一瞬苦虫を噛み締めたような表情を浮かべたが、すぐに元の蠱惑的な表情に戻る。
「人に喜んでもらえて気持ち良くなれる。その上お金まで貰えるなんて最高じゃない。」
恐らく嘘――いや、嘘では無いが本質ではない答えだ。彼女の男を誘惑するために計算されつくされた彼女の表情を見ると、どうしてもそう思えてしまう……。俺は手を上げてアイさんを呼んだ。
「マイちゃんに、このお店で一番高いシャンパンを入れて下さい。」
マイは目を丸くしてこちらを見る。一方、アイさんは何かの聞き間違えかと思ったのか「えっ? あの……。」と普段は決して見せないような反応をして注文を聞き返した。
「ユウトさん、本当に良いの? 大丈夫? うちのお店で一番高いシャンパンって……本当に高額よ?」
アイさんがうろたえながら聞いてきた。それは俺も分かっている。先程メニュー表を見た際に、一番高いシャンパンの価格はチェック済みだ。確か30万円……かなり高額だが次回作が書き上げられれば全然ん元を取れる。
ふとカウンターの方を見ると、ミィが物凄い形相でこちらを見ている……。そんなミィの表情は見なかったことにして、アイさんを見上げた。
「大丈夫です。値段は確認したので。」
アイさんは不安そうな表情を浮かべながらカウンターの奥へと入って行く。一方でマイは再び俺に抱き着いて耳元で囁いた。
「スケベ――♡ やっぱり私に種付けしたかったんじゃん♡ いいよ、幾らでも♡ どんなことでもシて上げる♡ 今日、お店が終わった後で良い?」
コメント
1件
うわあ……めっちゃ生々しいシーンだったね……読んでる間、息するの忘れてたかも。 ユウトくんの葛藤がすごく伝わってきて、「ダメだって分かってるのに抗えない自分」がいるのがリアルだった。 特に「堕ちて一緒に気持ち良くなろ」って台詞、ヤバかった……頭の中にずっと残ってる。 30万のシャンパン頼むのも、ユウトくんの覚悟みたいなものを感じた。このまま流されるのか、それとも彼なりの正義で止めるのか、続きが気になりすぎるよ。 ミィちゃんの形相も忘れられないし……次が待ち遠しいです🥀