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【7】
『なんで俺拉致られてんの?』
それは少し前に戻る
寮に戻った後アルベルトは部屋の中へ入った…
瞬間、テラスに出る大きな開き窓が開いたと思ったら突然風に攫われた
と思ったら上空を飛んでいた
そして冒頭のセリフに戻る
【拉致はしておらん】
『許可とってなくて突然連れ出したらそれは拉致って言うんだ!!お前あんな感じだしといて会うのすぐじゃねぇか!!!』
【ガハハ!そうだったか!!】
『つうかどこに連れ出してんだよ!!!』
【少しな】
『ミエル!!!!助けろ!!!』
アルベルトは手の甲の魔法陣に魔力を込めるがミエルは召喚されない
【ガハハ!アイツは先に捕まっているようだな】
『は?誰に?』
【我らの同胞だ】
『まっ、…お前まさか…今から連れていこうとしてるの……』
【そのまさかだ】
アルベルトが拉致られて連れてこられたのは…
どこの国にあるのかも分からない場所不明の秘境の地の”精霊の国”だった
【ようこそ
我ら四人の精霊王が護る美しい精霊の国だ】
『わっ、…え、…こ、こが本当に精霊の国なのか…』
【嗚呼、そう言っているだろう】
『…すげぇ…言葉に出来ない…ほど美しい…美しいで済まない…』
【はは!!子供は反応が素直で面白いなぁ!さぁミエルココンの所へ行こう】
『え、ちょ!歩ける!下ろせ!』
【こっちの方が早い!】
【…おい、何俺の主人を連れてきている!!ルヴォン!!】
【いいだろう!!お前の主人なら!!しかも精霊王直々に付けた印まであるんじゃ!誰も文句は言わん!!】
【そういう問題では無い!!人の子をこんな夜にここへ連れてくるなと言っている!!】
【精霊に夜も朝も関係ない】
【人の子にはあるって言ってるんだ!】
【大丈夫だろ
ここは人間世界とは少し時空が歪んどるから体には影響しない】
【人の子は成長期だ!!寝ないとは…!ハァ…!こいつは話が通じん…!】
【まぁまぁミエルココン、落ち着いて
人の子がびっくりしているわ】
【ハァ…アルベルト、このバカがすまなかった】
『いやいいよ、てか何してんの?』
【さっきまで酒乱が暴れていたから寝かせただけだ…】
『へ、へぇ…』
【あ、自己紹介がまだだったわね】
『あ、俺はアルベルト・グレーダスです
一応人の世界の王の息子です…』
【まぁ可愛らしい子
私は火と光の精霊王のヴィルムリヒトです
よろしくね可愛らしい子】
『…一つ質問いいですか?』
【ええ、もちろん】
『なんでヴィルムリヒト様は属性を二つ持っているんですか?』
【あら、教えてないの?ミエルココン】
【………忘れていた】
【あら、私は大体二つの属性を持ってるの
似ているものだけどね
ミエルココンは水と氷
ルヴォンは風と土
私は火と光
そしてもう一人の精霊王は闇と無の属性を持っているよ】
『無?』
【えぇ、闇はわかるでしょう?】
『聞いた事はありますが禁術としか…』
【ええ、そうなの
闇魔法はどれも道をはずれた魔法が多いのよ
だから人の世界では禁術として取り締まってる】
『…無ってなんですか』
【何も感じないってことよ
あの子の無魔法をかけられたら私の名前を呼びなさい】
【それか俺だ】
『え、自分では破れないんですか?』
【えぇ、闇魔法は光魔法や神聖魔法で解けるわ、
でも無魔法っていうのは何も感じなくなってしまう
だからかけられる前に私たちの名を頭に浮かべときなさい
そしたらかけられた後でも頭に残ってる可能性がある】
『わかりました
頑張ります』
【…お前… 】
【!】
ミエルココンはアルベルトの周りを隠すように氷で覆う
【…ミエルココン〜酷くない??ちょっとくらい見せてくれよ〜】
【コイツは俺のだ】
【アルベルトくん、ごめんねすぐ帰すから】
【まだなんもしてねー…って、……まさかそいつがアルベルト〜…! 】
突然現れた男はぺたぺたと足音を立てながらアルベルトの方は近づき、ミエルココンの氷がパッと無くなる
『ッ!?』
【俺ちんの名前はデュンケルハイト
闇と無属性の精霊王だ】
『…デュンケルハイト……そのままの意味だな』
【嗚呼、デュンケルハイトは暗い闇…オレちんにピッタリだろ? 】
『…嗚呼…そっ、だな…』(光すら反射しない漆黒の髪…何より恐ろしいのは髪の間から見える金色の瞳…異様に惹き付けられる…)
【 …俺ちんの名前を言ってみてくれよ
アルベルト♡♡】
デュンケルハイトはアルベルトの頬を優しく撫でた
『…ッ…!?』
【デュンケルハント、人の飼い主を気安く触るもんじゃないわよ
貴方だって千年前怒ってたでしょ?】
【チッ…昔の話出してくんなよヴィル】
【アルベルト、無理に言わなくていい…ヴィルムリヒトすまなかった
助かった、よっ、…】
ミエルココンはアルベルトを抱き抱える
【もう帰ろうか】
『…ッ…悪い……』
【嗚呼、夜遅くに連れ出して悪かったかアルベルト】
【ミエルココン待ってよ〜 】
【アルベルトはもう寝る時間なんだ
帰らせる
お前につきあわせてる暇はない】
【…ちぇ〜なら仕方ねぇな
じゃあなアルベルト…お前に祝福があらんことを】
デュンケルハイトはアルベルトの頬にキスをした
【!!?】
『は、…』
【ふふ、俺の印だ♡】
【今すぐ消せ!!デュンケルハイト!!!】
【ならアルベルトくんが俺ちんの名前呼んでくれたら消してやるよ】
『デュンケルハイト』
【…その目…やっぱりキミは… 】
【デュンケルハントォ!】
【ふふっそー怒るなよ
消してやるよ】
パチンっと指を鳴らすと頬のデュンケルハイトの印は消えた
『…よかった…』
【悪い…帰ろうな】
【…アルベルト、悪かった】
『だ、大丈夫だ』
【アイツには無理に近づかなくていい】
『嗚呼、』
【……】
『?どうかしたか?』
【いや…】
ミエルココンは服の袖でデュンケルハイトにキスされた頬を優しく拭いてくれた
『ふふ、くすぐってぇ…あはは…』
【ふ、お前はそうやって笑ってる方がいい
何も無くても何時でも喚べよ】
『嗚呼、魔力が許すまでね』
【はは!!おやすみ
少しでも寝なさい】
『嗚呼、ありがとうなミエル』
【ふ、嗚呼】
そしてアルベルトはミエルココンと別れてベッドに入るとすぐに眠りについた
そして眠りについて2時間後、シエルとマラが起こしにやってきた
『…おはよ、…マラ、シエル』
「なんだ、珍しく今日は寝起き悪いな?」
『夜遅くまで本読んでたからね〜……寝み…』
「そろそろ準備していかないと授業遅れますよ」
『食堂も行かないとな〜っ…』
アルベルト達は準備し制服を着て食堂を訪れた
『…混んでんな』
「まぁ朝の段階ですしね」
「アルベルトは先に席にいっててくれ」
「そっちの方が効率がいい」
『…わかった』
「何か食べたいものある?」
『食えるもんならなんでもいい』
「言うと思ったよ!」
シエルとマラは列の方へ走っていった
『席…行こ…』
「あの、」
『…何』
「ハンカチ…落としま、した…」
『…あー…悪い…』
「いえ、失礼します…」
『…?』
【アルベルト】
『………えっ…デュンケルハイト…!?』
【お、ちゃんと言えてるなぁ〜偉いぞ〜】
『…なんでここに?』
【はは、安心しろお前以外に俺ちんの姿は見えてない】
『はは、そりゃ安心だ
で、何の用だ』
【プレゼントだ】
『は?』
【ドワーフの国の鉱山で取れた黒曜石だ
綺麗だろ?】
『…受け取らないしいらない』
【変なことはしてねぇよ!本当にただのプレゼント!!それとお前が危険な目に合った時にお前の場所を示してくれる魔法や魔法障壁が自動に出たりするだけだ!】
『そうか、いらないな
俺の場所を示すのはミエルココンの契約陣でわかるし、魔法障壁も常に展開してるから問題ない』
【え、常に?】
『嗚呼』
【人間って脆いんでしょう???そんなにずっとしてて大丈夫なの?】
『流石に部屋にシエルとマラがいる時は解いてるけど外に出る時はどうもないと落ち着かなくてな』
【へぇ〜…あ、あと危険物が近づくとそれをうっすら示してくれる魔法もしてる!】
『いらない
毒は別に慣れさせてる
だから俺には必要ないからどっか行け』
アルベルトは分かりやすく手を払うと手を取られ指輪をはめられる
『あ”ッ…!』
【ふふ、やっぱり君に似合うと思ってた…それに俺ちん指輪のサイズジャストなの〜?流石すぎるでしょ】
『…チッ!消えろ』
【ふふ、嫌われたくないから今日はここら辺でお暇するよ〜♡】
『…ハァ…朝から疲れた…』
「?アルベルト?どうかしましたか?」
『え?あ、いやなんでもない
眠いなぁって思ってな』
それから2週間…ほぼ毎日のように時間を問わずデュンケルハイトはアルベルトに会いに来ていた
そして今日もアルベルトは部屋にいるのにどうしてか部屋にデュンケルハイトが居た
『…頭痛がしてきた…』
【なんでだよ〜アルベルト〜?】
『お前のせいだよ…!』
【あ、そうそう!言い忘れてたけどその指輪、お前から出ていく魔力を抑えるようにもしてる
だから今お前は一般人と同じくらいの魔力しかない
ミエルココンを呼ぶには指輪を外さないと呼べないからな】
『そういうことはちゃんと言えよ…!』
【だから今言っただろ?】
『たくっ…つーか… デュンケルハイトはなんで俺についてるんだ』
【なんでだと思う?】
『思い付かないから聞いてるんだ』
【ふふ、…お前からは懐かしい匂いがするんだよ
その匂いかな
お前の近くにいるととても良いんだ 】
『くだらないな』
【アルベルトつめてぇ〜】
『……ハァ… デュンケルハイトはなんでそこまでして俺にこだわる
俺じゃなく他の人間でもいいだろ』
【まっ、そう言っちゃえばそうなんだけどねぇ〜
最初はあの氷の王ミエルココンが熱上げてる人の子がいるから
気になった…けど見てみたら存外面白くてな
さっきも言っただろ?ミエルココンから奪いたくなったってよ】
ゾッと辺りの温度が急激に下がると感じる程の恐怖をアルベルトは感じていた
『ッ…?!』
【ねぇ、アルベルト…ミエルココンは辞めて
俺にしなよ…なぁ?】
デュンケルは両手でアルベルトの顔を包み込むように触れる
『お、れは…ミエルと契約してる…!それは変えられない!
それに”誓約魔法”を使ってる!約束を違えた場合、どんなペナルティが来るか分からないんだ』
【…ふふ…♡
そんなのさ…”無くしちゃえば”?】
『は…?』
【”消えな”】
デュンケルハイトはアルベルトの右手を取り撫でるように陣に触れた瞬間
陣はパリパリと消えていった
『ッ!!!?』
【…ヴィルムリヒトからも俺からもちゃんと話したろ?
俺ちんの属性は闇と無属性魔法の精霊王だ
流石に額の印は無くせないが…”誓約魔法”は無くせるんだ】
『ッ…!はな、せ…!!』
【アルベルトが俺ちんのものになってくれるなら、今すぐ離すよ】
『ッ…俺は水と氷属性の精霊王のミエルココンと契約を結んだ!!それは変えられない!いくら魔法陣が消えようが…!』
【なんでミエルココンにこだわる…俺ちんの方がよっぽどアルベルトの役に立つだろ
アイツは氷と水だ…!俺は闇と無だ…!
アルベルトに、害をなすものはぜぇ〜んぶ消せちゃうよ
あ、…それとも君の部下のあの二人を消したら君は俺ちんのものになってくれる?】
『デュンケルハイト…』
【!】
『それをした場合俺はお前の物には一生ならない
なることはない。どんな魔法をかけられようが死のうがお前の物にはならない
決してな
そしてお前も殺す』
【あはっ♡♡
やっぱりアルベルト、君は…】
パキパキっと周囲が氷で覆われた
『【!!】』
【……デュンケルハイト、貴様…良くもアルベルトとの繋がりを無くしたな】
【はは!気づかれちった
それにおかしいなぁ〜…俺ちんとアルベルトの存在なんか無くしてたのに〜】
『!』
【デュンケルハイト、流石においたがすぎるわよ】
【んだよ、ヴィルムリヒトとルヴォンもいるのか】
【ええ、そりゃあね……それと…早くその子供離しなさい
デュンケルハイト】
【え〜♡】
【離せデュンケルハイト…!】
ミシミシっとアルベルトの背中から嫌な音が聞こえてきていた
『う”ッ…!?』
【ふふ、人間は弱くて脆いもんなぁ…こんなんで身体がミシミシいってるもんなぁ…仕方ねぇなぁ〜】
デュンケルハイトはパッとアルベルトを手放した
『ッ、…』
【アルベルト、済まないな
少し来るのが遅くなった】
『だ、いじょうぶだ…』
【また遊ぼうぜ
アルベルト・グレーダス……いや…アルベルト・エルピスイニティウム・グレーダス…♡♡】
【【【!!!?】】】
『?…俺はまだミドルネームは貰ってないんだが……』
【…なるほど…その眼で見えたのか】
【ニャハハ〜、そうだよ〜♡アルベルトのミドルネームはエルピスイニティウムって決まってる】
【ほう…それが違った場合…どう責任を取るつもりだ】
【違うとか有り得ねぇけど
まっ精霊王を降りて二度とアルベルトと精霊の国に近づかないよ】
【本当だな】
【嗚呼】
【”今深く結ばれし”】
【…”強固な鎖となり”】
【【”約束守られたし”】】
ジャラッ!と2人の周りは鎖で縛られたような音が響いた
【…よし…アルベルト、もう一度使い魔の誓約をやり直そう】
【やり直さなくてもいいさ】
【は?お前が消しただろ】
【嗚呼、消した
でも戻すさ】
パチンっと乾いた音が鳴るとアルベルトの右の手の甲には使い魔の陣が浮かび上がった
【見えなくしただけだ】
【…ちゃんと俺との陣だ】
【だからそう言ってんじゃん!もういい!帰る!】
デュンケルハイトは子供が拗ねたように精霊の国に帰っていった
【…アルベルト、もしかして最近アイツが来ていたのか?】
『え、…嗚呼…2週間くらい…ずっと』
【そうか、なら俺の代わりをつけよう
俺を召喚し続ける訳には行かないからな…ヴァレーヌ、出ておいで】
《…ミエルココン様…この人の子は…》
【俺の使い魔としての主だ】
《……》
『俺はアルベルト・グレーダス
一応アカデミーを卒業するまではミエルの使い魔の主人だ』
《……ヴァレーヌ…妖精です…》
『よろしくな、ヴァレーヌ』
【この子の目は私と繋がっている
この子を通して見ているから安心しなさい】
『嗚呼、ありがとうな
ミエル』
【主人の安全のためだ】
______________________
続