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番外編71 『アイスを食べてるだけ』
※ちょっと、センシティブ(?)
夏のある日のデビルズパレス
コンサバトリー
『美味しいねお姉ちゃん。』
『えぇ。暑い日はアイスキャンディーに限るわね。』
『……。』執事一同
『ペロッ。』
『ちゅぅ…。』
ポタっ。
『あ、垂れちゃった…。』
(ただ棒のアイスを食べてるだけなのに…凄く、いやらしい…っ!)
『じー……。』執事一同
『ん?みんなどうしたの?アイス食べたいの?』
『これすごく美味しいわよ。みんなも食べたら?』
『え?いや、俺達は…その…。』
『食べるより見てる方が…いいと言うか。』
『『??』』
『ほら、あるじさま。おかわりやるよ。』
ハナマルがアイスキャンディーを取り出して私の口に運ぶ。
『んっ!は、はなまる…っ。』
『美味しいか?』
『ぷはっ、いきなりこんな大きいの口の中に入れないでよ…っ。』
『ハナマルさん!!主様に下品なこと言わせないで下さい!!』
ユーハンは私をハナマルから引き剥がす。
『え?ユーハン?』
『主様。お口汚しをさせてしまいましたね。こちらで拭ってください。』
『あ、ありがとう…。』
『ユーハンもさりげないなぁ?口元が白い液で汚れてるからって…。』
『貴方は黙っててください。』
『あの、若年層の執事がみんな中腰なんだけど。』
『こいつらは気にすんな。鍛え方が足りねぇんだよ。』
『一部を除いてな。ムッツリなハウレスとフェネスもウブだな。』
『『っ……。』』
『ば、バスティン付き合え!心頭滅却しに行くぞ!』
『あ、あぁ。』
『ら、ラト、模擬戦付き合って!』
『おや、フルーレから誘うなんて珍しいですね。』
俺はラトの襟を引っ張り庭へ連れていく。
『ラムリ君はいいのかい?』
『……ぼ、僕は――。』
『バレないうちに離れた方がいいのでは?』
『うるさいよバカナックー!!!』
ラムリはダッシュで外に出て行った。
『テディちゃんは嘘つけないなぁ?』
『か、からかわないでください…。』
『みんなどうしたのかな?お姉ちゃん。』
『……』
何かを察した麻里衣様。
『あ、アイスキャンディーはもう充分よ。私は仕事に――。』
と、巻き込まれる前にその場から去ろうとしたらルカスに止められる。
『まだ1本残ってますよ。溶け掛けの…いちごアイスが。』
真っ赤なアイスを口に入れられる。
『んっぅ…。』
『アモン、ガン見しすぎだろ。』
『いや、赤色って…。俺の色みたいで…その…。』
『美味しいですか?』
『ん、ぅ…。』
ポタっ…。
首元にアイスが垂れる。
ぷち
220
56
『おやおや…いけない人、ですね♡』
『っー!!』
私は顔を真っ赤にする。
金輪際デビルズパレスでアイスキャンディーを食べることが禁止された。
そこからしばらく執事達を顔を合わせるのが気まずくなりました。…百合菜を除いて。
『みんな様子おかしいけど、どうしたんだろうね?ムー。』
『そうですね、何か変なものでも食べたんですかね?』
『お姉ちゃん、何か知ってる?』
『貴方はずっとそのままでいて…。お願いだから。』
めでたしめでたし……。
コメント
7件
いやー最初無自覚でみんなの心鷲掴みしてる執事も困るね、ハナマルとアモンとルカスはもう、うんやばい(//∇//)
うわあ、この回めちゃくちゃ面白かったです…!ただアイスを食べてるだけなのに、執事たちの反応が全員違ってて、それぞれのキャラが立ってるのが最高でした。特にハナマルの「おかわりやるよ」からの流れ、ユーハンの引き剥がし、ラムリのダッシュ脱出…もう笑いが止まらなかったです。麻里衣様が「巻き込まれる前に去ろう」としたのにルカスに止められるシーン、あれは反則級ですね。百合菜とムーだけが純真無垢なままなのが救いであり、逆に切なくもありました。番外編なのに本編以上にキャラの魅力が詰まってて、ぷちさんの筆力に脱帽です!