テラーノベル
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夜、2人の阿部ちゃんと食卓を囲む。
アバターの阿部ちゃんは見事なまでの阿部ちゃんのコピーらしく、この世界で阿部ちゃんが知っているものは同じように何でも知っていた。
食後はソファで両脇から同じ仕草で寄り添われ、ベッドでも2人同時に俺のものを口で愛されて2人順番に抱いて、身体がもたないかと思った。
ベッドでぐったり大の字。
両脇には満たされた2人の阿部ちゃん。
🖤「返事、あったのかなぁ」
そんな独り言が暗闇に吸い込まれていき、ふと視界の端で左側にいる阿部ちゃんの腕にノイズがかかった気がした。
🖤「ん?」
目を凝らして見ていると、今度は顔に、髪に。
🖤「こっちがアバターの阿部ちゃん?」
ところが、今度は右側の阿部ちゃんの身体にもノイズが走り出した。
これはまずいんじゃないのか。
万が一2人とも消えてしまったりしたら、そのプログラミングの人を一生恨む……
いや、俺が変なとこでキーを押したから阿部ちゃんが2人出て来てしまったんだ。
その人だけを責めるのはお門違いだろう。
💚「めめ」
左側の阿部ちゃんから声がした。
平静を装って『どうした?』と答える。
💚「なんか、眠れなくて。今日俺が増えちゃったりして、あんまりに非日常だったから」
🖤「そうだね」
💚「ねぇ、もう1回…しよ?」
唐突なお誘い。
ぐったり疲れたはずなのに、本物かどうかもわからないのに、阿部ちゃんに見つめられると全部リセットされてしまう。
右側の阿部ちゃんはぐっすり眠っている。同じ阿部ちゃんだけどこちらは起きる気配もない。
すっかりその気になった俺は遠慮なく阿部ちゃんに覆いかぶさった。
2日目までは、2人の阿部ちゃんは自分が本物かアバターかを理解しているようで答える事ができていた。傍目にはいちいち聞かないとわからないレベルなので、違う服を着せて区別した。
だが3日目には2人ともノイズが多くなって活動時間が激減し、寝ている事が増えた。
そして4日目。
既に昼だが、2人の阿部ちゃんは身体中にノイズを散らしながらベッドから起きてこない。
事情を知ったメンバーも、都合がつく人は様子を見に来た。
コメント
8件
エッチしながら、阿部ちゃんが阿部ちゃんに嫉妬しないのもなかなか…w
え?😭💚
なになに?悲しいのやだよ?😰