episode17 過去にはしない
ダビ「歩こうぜ ?」
私は従うしかなかった。
反発して半殺しにされたくもない。
カフェでお会計をし終わり外に出る。
荼毘はコンビニでスムージーを買ってきてくれた。
朝にはなかった桃のスムージー。
ダビ「なんで、裏切った。」
荼毘は空を見上げながらそう言った。
パーカーのせいで顔が見えない。
だが怒ってる様子ではなかった。
「ごめん……でも。私、みんなが過ごし易い世界になるよう頑張るよ。」
綺麗事、そう言われるなんて分かってた。
ダビ「クソいらねぇ世界だな」
と、言われてしまった、
自分の目が暑い。
ダビ「そんな世界より、お前が欲しい」
荼毘は優しいなぁ、
こんな私でもずっと一緒にいてくれた。
ほんと、こんな人裏切りたくなかった。
秋の風が鼻の中に入ってきては鼻が痛くなる。
「ごめん 。」
断るしか無かった。
勝己を私は裏切りたくない。
2回も、あの人を裏切りたくない。
あの後聞いたんだ、
勝己が頭下げて私を保護してくれたこと。
そんな人を裏切られないよ。
ダビ「そうか、」
その後荼毘はその場を去った。
私は一人孤独にこの季節に似合わないスムージーを飲んでいた。
寮に戻ると、勝己の部屋に行きたくなったが、自分の部屋に向かった。
今勝己を見ると荼毘を思い出してしまう。
過去にはしたくない、
だけど今は見たくなかった。
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