テラーノベル
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俺は歩いている。なぜかといったら、登校のためだ。今日は俺がこれから3年間通う高校の入学式がある。もちろん俺も出席する。周りを歩く生徒は当たり前だが、どれも知らない顔ばかりだ。じっと人の顔を観察するくせのある俺は、時々知らない人と目が合っては逸らし、気まずい時間を過ごした。
教室に入る。あまりにぎやかではなく、皆が皆クラスの空気を探っているようだ。同じ中学校から来たであろう男子複数名が、小声で話しては笑っていた。俺は自分の席を探す。俺は「青地」という名字で、出席番号順に窓際から席が割り振られるので、俺の席は一番窓際の先頭から2番目、となっていた。
とりあえず座ってみる。筆箱を取り出し、机のなかにしまう。春とは言え気温は高くなく、机の金属がひんやりと冷たい。そのまま誰とも話すことなく、静かな教室で入学式が始まるのを待った。
入学式は滞りなく終わった。教室に戻ると、このクラスの担任となる先生がいた。
「僕は糸川といいます。」
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