テラーノベル
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「鈴井先輩って凄いですね!」
「なんでも出来る感じで!」
私がまだ5年生になる前
後輩に言われた言葉、その時私は
「そんなことない、
まだまだ私も忍たまなのだから」
謙遜するように後輩に言った。
実際に私は座学や実技どちらも
本気を出せば100点満点を取れるのは事実
父上からの言葉を受け周りから目立たず信頼を
得ることだけをしていればいいと思っていた。
しかし
「今の私は、弱い、」
座学、実技ができても
実践で他の4年生に劣ってしまう、
4年ろ組は変装の天才の鉢屋三郎に
迷い癖はあるが連携が強い不破雷蔵、
動物を巧みに扱う竹谷八左ヱ門、
4年い組は冷静さを忘れず適切に
行動する久々知兵助、
忍具はどれでも扱え単独でも
連携でも強い尾浜勘右衛門
そんな奴らが近くに居続けたら
気は弱くなってしまう。
「すずらん!」×5
「うん!すぐ行くよ!」
それでも私はこの天才たちを騙し続けないと
いけない
大丈夫だ、鈴井蘭助
4年間頑張ったんだあと少しで全て終わる
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「蘭助よ、おまえの強みはその忍耐力だ」
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「だから、先に行ってて…」
鈴井は同学年にいつもと変わらぬ笑顔を向けた
しかし同学年は、いやこの学園全ての人間は、
鈴井の本来の仮面を知らない
厚すぎるその面は
彼を守り彼を蝕み続けた。
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