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🩷マジ!?しょっぴー、単独表紙!?すげぇじゃん!
楽屋に佐久間の大きな声が響き渡った。
その手には一枚の企画書。
そこには、人気ファッション誌のロゴと共に、『単独表紙:渡辺翔太(Snow Man)』の文字が、大きく記されていた。
🧡おめでとー!しょっぴー!
💜これは買うしかないな!
メンバーから、次々とお祝いの言葉が飛んでくる。
しかし、その中心にいる渡辺はソファに深く腰掛けたままクールな表情を崩さない。
💙別に?普通だし。
仕事なんだから、当たり前でしょ
そのあまりにも素っ気ない態度に、「また始まったよ、しょっぴーのツンツンが」とメンバーは顔を見合わせて苦笑する。
嬉しいくせに。
本当はめちゃくちゃ舞い上がっているくせに。素直に喜べないのが、渡辺翔太という男なのだ。
ただ一人。
宮舘涼太だけは少し離れた場所で、何も言わずに、にこにことその光景を眺めているだけだった。
💙(…なんだよ)
渡辺はそんな宮舘の姿を、視界の隅で捉えていた。
💙(涼太は、なんも言ってこねぇじゃん…)
別に褒めてほしいわけじゃない。
おめでとう、なんて言われなくても分かってる。
でも。
他の誰よりも一番長く、一緒にいるこいつからだけ何も言葉がないことが、なぜだか胸の奥に小さなトゲのようにチクリと刺さった。
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