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なんでお前が推しなんだよ

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なんでお前が推しなんだよ

第16話 - 第16話

23

2024年11月18日

#一次創作

#面白い

#設定厨

#ネタ切れ

伊琉夏

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伊琉夏

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告発動画がアップされてから、すぐに2chの掲示板にスレッドが立った。匿名のユーザーたちが次々とコメントを投稿し、炎上していた。2ch――その無慈悲な世界で、俺は再び名を馳せていた。告白と真実を語ったつもりだったが、反応は予想通り、予想を超えてひどかった。

スレッドタイトル

【衝撃】元Vtuber皇様殺害犯が告白動画を公開【真実が暴かれる】

コメント1

「なんだこれ、マジで告白してるのか？お前、頭おかしいだろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント2

「皇様殺害犯がなんで今さら告白してんだよ。完全に自首してるようなもんだろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント3

「いやいや、こいつが言ってることを信じるわけねぇだろ。もし本当にそうだったら、警察が何で動いてなかったんだよ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント4

「つーか、10年経って今更告白しても、もう誰もお前の言うことなんか信じねぇよ。何が変わるんだよ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント5

「お前、ファンボック！に騙されてたって言ってるけどさ、そもそも殺したのはお前だろ？お前が悪い。最初から反省してろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント6

「まぁ、10年経ってるし、もうどうでもいいんじゃね？皇様のことを知ってる奴も少ないし、誰も覚えてないよ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

そのコメントを見て、俺は少しだけ安堵した。過去のことなんて、もうみんな忘れてしまっているんだなと。しかし、それと同時に、胸の奥に消えない違和感が残る。いや、そんなことはない。まだ誰かが何かを見ている、感じている。俺を許すことはないだろうけど、少なくとも真実を語ったことで何かが動くのではないか――そんな期待が、まだ少しだけ残っていた。

コメント7

「でも、こいつが言ってるファンボック！の裏事情ってなんなんだよ？事務所が皇様を排除しようとしてたって話、マジなの？」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント8

「いや、あり得るだろ。あの時、皇様がどんどんファンを集めていったからな。事務所が危機感持ってたのは確かだろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント9

「もしそれが本当なら、事務所も悪いよな。皇様を殺したことで、こいつが仕立てられたのか…」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント10

「でも、結局こいつが皇様を殺したことには変わりない。今さら裏事情暴かれたって何の意味があるんだよ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント11

「ファンボック！が皇様を脅威に感じていたってことを考えると、事務所には相当の闇がありそうだな。俺もあの頃はファンだったから、ちょっと信じたくないけど。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント12

「もし事務所が裏で皇様を排除しようとしてたんなら、こいつのせいじゃないってことになるな。事務所全体が糞だろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント13

「皇様が死んだ時、リアルタイムで見てたけど、あんなに悲しいことはなかった。こいつがやったのか、あの時からずっと信じられなかった。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント14

「うるせぇ、こいつの動画なんか見なきゃよかったわ。最初から信じてないし、ただの自己満足だろ。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント欄はさらに加速していく。多くの人々が、俺の言うことを信じるか否か、怒りをぶつけるか冷静に受け入れるかで論争を繰り広げていた。しかし、俺の心はどこか冷めた目でそのやり取りを見ていた。

何を言っても、何をしても、結局、俺の過去は消えない。皇様の死は、決して取り戻せない。俺が告白したところで、世間が俺をどう思おうが、それで何が変わるわけではない。ただ、俺の中であの出来事が未だに引きずられているだけだ。

コメント15

「でも、もし事務所が絡んでたっていうのが本当なら、警察とか誰か調べてくれよ。あの時の真実がもう一度知りたい。」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

コメント16

「やっぱり、何かがおかしいと思ってたんだよな。ファンボック！の裏に隠されていた真実が暴かれる時が来るのか…」

— 名無しさん＠お腹いっぱい。

「もし本当にそうだとしたら、あの時、俺が告白することに意味があったのかもしれない。」

俺はそう思いながら、さらにコメントをスクロールし続ける。

2chの世界では、誰もが顔を隠して本音をぶつけ合っていた。暴言、誹謗中傷、そして時折見せるほんの少しの真実のかけら。それらが、俺の心の中で何かを形作っていた。何かが、動こうとしている――そんな感覚を覚えながら。