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【前回のあらすじ】
パズルを完成させた瞬間、喜びではなく不気味な不安に襲われた主人公。原因を探るうち、視線の先のクローゼットに“何か”の気配を感じる。ストーカーの可能性を疑い、AI心霊鑑定アプリとSNSを駆使して真相を突き止めようとする。
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『特定班』――そう名乗ってはみたものの、私はそんな物騒なネット内探偵めいたことをした経験は、一度もなかった。
どうすべきか、少し迷う。悩みどころだ。
とりあえず、心霊写真だと疑われた投稿に、何か手がかりが残っているかもしれない。たとえば、そう……『コメント』など。
しかし、その肝心なことを、私はすっかり忘れていた。
確かに、あの心霊写真のような投稿がバズったとき、私は焦りと不安で、思わず投稿を削除してしまったのだ。
「あちゃー……私、やっちゃった」
削除したとき、まさかこんな事態にまで発展するとは、夢にも思わなかった。仕方がない。過去の自分を責めても、何も解決しないのだから。
削除済みの投稿に付いた『コメント』は、もう二度と見ることはできない。それは理解している。
では、どうすればいいのか。
ほかに方法を探すしかない。
このSNSアプリを使い始めて、もう数年になる。少なくとも私の理解度は、初心者を軽く置き去りにするほどだろう。
「そうだ!」
そう考えながら、私は次に打つべき一手を、思案する。
続く