🖤side
今度こそ4人で飲もうねと集まって、楽しく話をしながら集まって飲んで、そろそろお開きにしようかとなった頃。
💙「照、ねむい」
もう、しょっぴーはうつらうつらとしていて、岩本くんの膝の上にいた。
こんなしょっぴーは初めて見た。
🖤「しょっぴー、岩本くんから離れないね」
💛「ん。幼児帰り。眠くなると引っ付いてくるんだ、最近」
🖤「可愛い」
💛「ん。可愛い」
岩本くんは、そう言うと、しょっぴーを抱きかかえたまま、立ち上がった。しょっぴーはもう寝息を立てている。
💚「帰るの?」
💛「ん。明日、朝から仕事あるから」
🖤「岩本くん?」
💛「いや、翔太が。最近忙しいんだこいつ」
🖤「気をつけてね」
💚「またね。照」
💛「ああ、またな」
岩本くんたちは帰って行った。
💚「なんか、びっくりした」
🖤「俺も」
💚「でもいいなあ。すごく」
🖤「俺にも甘えていいんだよ、阿部ちゃん」
そう言って、両手を開くと、阿部ちゃんはクルッと向きを変えて、洗い物を始めた。
🖤「素直じゃないなあ」
💛side
翔太を先にベッドに寝かせて、シャワーを浴びる。最近、翔太が可愛くて仕方ない。
前はもっと扱いづらい感じだったのに、どうしたことか、感じが変わった。 変化することを恐れて、俺につれなくしていたのが遠い昔のようだ。
あの後、翔太がぽつりぽつりと語ったことによると。
翔太は俺と一緒にいるようになって、自分が変わっていくのが怖かったのだそうだ。
女の子みたいに愛されて、本当に照ばかり見てしまう、いつかこんな自分をメンバーに知られてしまったら嫌だなとぽつりと呟いた。
なんでメンバーにバレたくないの?と聞いたら、照はモテるからと寂しそうに言う。
俺からしたらその言葉をそっくりそのままお返ししたい。翔太を想う相手はたくさんいるはずだ。 いつだってその可愛らしさや綺麗さにヒヤヒヤしているのはこっちなのに。
しかし、 ある日の練習後に、俺は佐久間に呼び止められた。
🩷「照。最近、翔太と仲良いよな?」
💛「そんなことないけど。今まで通りだろ」
🩷「俺たち、隠し事なしだよな?」
なんかあるんじゃないの?とさらに言われた。何もないよ、と答えると、目黒と阿部の話題になった。じわじわと詰めてくるような物言いにちょっとイラついていたら、佐久間に引っ張られて、キスをされてしまった。
🩷「こういうこと。考えといて」
それだけ言うと、佐久間は真っ赤な顔をして走って行ってしまった。
💚「それで困って俺に電話掛けてきたの」
💛「翔太に言ったものか迷ってて」
💚「ちゃんと言った方がいいんじゃない?」
💛「そうかな」
💚「え?もちろん断るつもりなんだよね?」
阿部の声に険がこもった。
💛「それは、もちろん」
でも、簡単じゃない。佐久間とは仲のいい友達でいたい。その一瞬の躊躇を嗅ぎ取ったかのように、阿部は強調した。
💚「俺、翔太の味方だからね。絶対に泣かさないでよ」
💛「うん」
それでもなんて言ったらいいのか迷い、ぐずぐずしているうちに、次の練習日を迎えてしまった。翔太にはまだ何も言えてない。
むしろ、仕事で会えていなくて、そのことにほっとしている自分がいた。
🩷「はよ、照」
佐久間が屈託なく近寄って来る。
阿部の視線が痛い。翔太は到着が遅れていた。
🩷「にゃはは。なんか、照れるな」
今、ちゃんと断るべきなのだろうかと迷っているうちに、翔太が来てしまった。
翔太はごめんごめん、遅くなったと言いながら、目黒とラウールの輪に加わって、身体を伸ばし始めた。
そして、練習が始まり、あっという間に一日が終わった。進展も後退もないまま。
阿部が怒っている。目も合わせずに帰って行った。慌てて佐久間を探したが、もう帰った後だった。
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