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『アラタくんみぃ〜つけたぁ〜♪』
子供達の声で僕は呼ばれ、即座に声のする方向に振り返る。
「…..は?」
そこには子供の姿は無かった。
そこに居たのは…..
______肉。
血が滲みた肉が転がっていた。それも沢山。
公園になんでこんなもんが転がってるかは知らない。
もう、アイツらも来ない…馬鹿馬鹿しいな。
もう帰ろうか…..。
そう思ったのもつかの間___。
「アラタ!!」
「っ!リンっ!?」
僕の名前を呼ばれ、振り返るとそこには、恐怖に怯えたリンが居た。
「ねぇ、何ここ!どこなの!?」
「は?どこって…公園だろ?」
「ここのどこら辺が公園なのよ!!」
「…..は?どう見たって…….」
そこは、僕が来たはずの公園とはまったく違った景色だった。
辺りは緑の月灯りに照らされ、足元には肉。薄い霧にも覆われていて、あったはずの遊具も、住宅街も見当たらない。
「ここ…..どこなんだ…。」
「おい、リン…..!」
「………..」
「おい、リン…?」
「………..」
リンは一言も喋らず、黙り込んだままだった。
「行こう。『デスティーノ』でエミ達が待ってるよ。」
やっと口を開いたかと思うと、訳の分からないことを言い出す。
「行こう」
「…..リン?」
「行こう」
「そこはどこなんだ?」
「行こう」
リンは、ずっと『デスティーノ』に行こうと言い続ける。
「…….すまない、リン..」
「………..」
「アラタ、見つけたノニ」
「…?リン?」
リンの様子が急におかしくなる。
「やっト、アラタ、見つけタノニ。」
「..ど、どうしたんだ?」
「シネ」