「…うん、全部教えるよ。」
教えなきゃいけない。おれはもう怖くなんてない。すぅっ、と息を吸って、口を開く。
「おれは、前世があるんだ。」
「…前世?」
「うん。おれは、その前世でロスサントスで院長をやっていた。…治療ができるのもそれだ。前世で覚えてる。」
「……」
みんな、何とも言えない顔をしている。
そりゃそうか。いきなり「おれ前世あるんだ」なんて言われたって困るよな。
…あったかい返事だと、いいな。
「…そんなことか。」
「ぇ、」
「なんだよ~!!隠さなくたっていいじゃんか!!」 · · · · ·
「らだおくん、そんなことで悩んでたの?」
「そ、そんなことって…」
「あ!じゃあ、らっだぁって前世の名前か?」
「ぁ、うん…」
勢い、勢いが凄い。てか、そんなことって…心配して損した。
「あと、ぐちつぼファイナルって言うのはつぼ浦のことだよ。前世こいつクソ記者だったんだよ。」
「はぁ??なんだと??俺が助けてやっただろうが。」
「仲良しかよw」
「あ、あと!成瀬も医者だったんだ!」
「あーだから治療できたんだ。」
「僕を蘇生したときも手際よかったもんね~!」
「…w」
…あったかいなぁ、みんな。
もうおれは“青井らだお“…か。
…もう少しだけ、らっだぁが良かった、って思ったのは言わないでおこう。
「良かったな、らっだぁ。」
「…え?」
「…?なんで不思議そうな顔をしているんだ?」
「だっておれ、もう青井らだおで…」
「誰が、そんなこと決めた?」
「え?え?どういう…」
「さぁ、感謝しろよ。お前が逢いたかった人達に逢わせてやる。」
「え、それって…?」
なにを言ってるんだ?逢いたい人達?
…まさか、な。そんな訳ない。たとえ市長でも、そんなことできないばず。
「いーんちょー、こんとろろ~」
「…久しぶりです、らっだぁさん。」
「ぇ…?」
嘘、だ。幻覚だ。きっと、しょぼすけが幻覚を見せているんだ。
「…今だけは、いいよ。好きなだけ伝えたいこと伝えな。」
「…なぁ、*ぺいん。なに言ってるか分かるか?*」
「わかんない。」
「ッ、とろ、さん…?」
「そうっすよ~」
「ささ、さん?」
「はい。」
「…ッ!」
「くはっ、いきなり抱き付かないでくださいよ~」
「…ふふ、そうですよ。」
「おれぇッ、寂しくてッ、とろさんも、さささんも居なくてッ、救急隊のみんなにも、嫌われたって思って、ッ」
「そんな訳ないっすよ!」
「…らっだぁさん。」
「は、い。」
…いやだ、いやだ。このままじゃ、もうこの2人と逢えなくなる気がする。
…いやだ。もう離れたくない。
「…あなたには、大切な仲間がいるんじゃないですか?」
「…久しぶりに逢えて、嬉しかったですよ!」
「や、あ…ッ!」
「…らっだぁさん。」
「ッ、」
「院長。」
「ゃ…、」
“ありがとうございました!“
「…ひ、ぐッ…とろ、さ…ささ、さぁッ、」
「アオセン。」
「*つぼ、うら。*」
「行きましょう。」
おれは、青井らだおだ。もう、院長でもなんでもないんだ。…嬉しかった、なぁ。
「じゃあ、帰ろー」
『おかえり!らだお!!』
『らだおくん、おかえり!』
『おかえりー!』
『アオセン、おかえりなさい。』
『おかえりー!』
『おかえりっ』
『おかえりなさいー!』
…ふは、あったかw
『ただいま、みんな。』
?END?
コメント
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主さんの無理だっらいいんですけどらだおが無理ってなったときに市長が成瀬とかとろろとかひなーの読んでくる感じでとろろとひなーのが一緒に頑張ろってい言う感じでササさんと釈迦さんも読んでらっだぁは一回メンケアでササさんと釈迦さんにお願いしてもう一回手術しに行く感じのお願いしたいです。最後助けたときにラダおは泣き崩れてササさんととろろが助けてくれる
うぉぉぉぉ!!さささん!とろさん!なるせ!!。゚(゚´Д`゚)゚。
『*』は気にしないでください