コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
オレは今、このホントに狂った『世界』に踊らされていたような感覚がしている。
なんたって、今までしてきた苦労も、仲間との楽しみも、くだらないジョークも、何もかもを一瞬でゴミの様に、『灰』の様に消しさられたのだ。
正真正銘の、モンスター達なんて比にならないほどの、『化物』に。
焦り、走る、普段することがなく、慣れない走りだが、この時は、この町、スノーフルに居る誰よりも速く、ことが悪い方向に進む前に、間に合って欲しいと願って。
幸いなことに、兄弟が言っていた、人間と話す場所は、ここからそう遠くない。
だが、だからと言って不安が消えること無く走る。
そうして、走り続けて、目的地に着いた、
サ「……あ」
そこで見た景色に驚愕する。
サ「なんでだ、なんでなんだ、兄弟。」
そこにあったのは、モンスターが〇んだ時にでる、『灰』だった。
モンスターは、その身が亡ぶ時、人間とは違く、体が『灰』になって、散るという、体質がある。
それが何故、兄弟が、人間と話すはずの場所に残されているんだ、
訳が分からなくなる。
そうして1人絶望していると、町のある事に気が付く、
もはや気が付かない方が幸せだったかもしれない事実にだ。
サ「なんで……こんなに町が静かなんだ?」
その時の町からは、いつもは聞こえていた子供の笑い声や、モンスターの喋り声などが、一切聞こえないのだ。
オイラはまた、ひたすら走った。スノーフルを、余すことなく、家にノックして、店に入って、誰が居ないのか、誰も残されて居ないのか、と。
だが、結果虚しく、残ったのはオイラとグリルビーくらいしか、居ないようだ。
グリルビーは炎の様なモンスターだ、
それにより、炎の中を行き来する事が出来る、今相手するのは、分が悪いとでも思ったのだろうか。
それとも、ただの楽しみで残したか、とりあえずグリルビーに伝えないと、
グ「そうか…それは悲しいことですね。」
グリルビーはそう言って、オイラを悲しませない様にしているが、
オイラには、グリルビーの炎が、怒りにより、温度を上げ、自身の涙をさえも焼き切ってしまっているのが見えた。
サ「このスノーフルに残されたのはオイラ達だけだ。……お前さんは、これからどうする?」
人間と戦うか、身を隠すか、
グ「人間を倒したい気持ちは山々ですが、ロイヤルガードが倒された今、私が敵う相手では無いでしょう。私は、今回、残念ながら、逃げさせて貰います。」
まぁ、無謀に戦って〇ぬよりは、いくらも、賢い選択だ。
グ「アナタはどうするのですか?」
サ「オイラは……とりあえず人間の監視をしてくる。本当に人間が犯人なのかはまだ、分かって無いしな。」
嘘だ、オイラは今嘘をついた、オイラは知っている、今回は絶対人間が犯人だと、
なんせオイラは人間が兄弟のパズルを無視して行ってしまった時、その『目』を見てしまったから、
どす黒く、取り憑かれてでもいるんじゃないかと、そう思うくらい、正常では無かった。
では、なんで、こんな嘘をつくのか、
きっとオイラも信じたくなかったのだろう、
実はみんなイタズラでハッピーエンドってのが欲しかったんだと思う。
だが残るのは残酷な現実だけだ。
あの『研究』の事が、本当なら、きっと勝ち目なんて無いだろう。
それでも、
サ「最悪オイラが人間を止め…嫌、〇すよ。」
グ「分かった、本当に気を付けてくれ。」
サ「ハハッ、さっきも聞いたな、こんな形でまた、気を付けて、なんて言われたくなかったが、了解だ。」
サ「後これ、」
そう言ってオイラはポケットから自分の家にあったゴールドを出来るだけ持って来て、グリルビーに渡した。
グ「これは?」
サ「今までのツケだ」
サ「何も間に合わなかったが、何もかも遅かったが、この借りだけはどうしても返さなきゃ行けないと思ったから、な?」
グ「なるほど、確かに受け取ったよ、お釣りは?」
サ「受け取ってくれ、渡しきれない【お友達料金】だぜ。」
グ「分かった、確かに、受け取ったよ」
サ「あぁ、それじゃ、もう行くぜ。」
サ「【ボーン】ボヤージュ」
グ「あぁ、またね」
そう言い合ってオイラは店を出た、
ここからは、オイラの『能力』を使ってでも人間の監視する。大丈夫さ、きっと、きっと何とかなるから、な。