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オレは今、このホントに狂った『世界』に踊らされていたような感覚がしている。

なんたって、今までしてきた苦労も、仲間との楽しみも、くだらないジョークも、何もかもを一瞬でゴミの様に、『灰』の様に消しさられたのだ。

正真正銘の、モンスター達なんて比にならないほどの、『化物』に。


焦り、走る、普段することがなく、慣れない走りだが、この時は、この町、スノーフルに居る誰よりも速く、ことが悪い方向に進む前に、間に合って欲しいと願って。

幸いなことに、兄弟が言っていた、人間と話す場所は、ここからそう遠くない。

だが、だからと言って不安が消えること無く走る。

そうして、走り続けて、目的地に着いた、

サ「……あ」

そこで見た景色に驚愕する。

サ「なんでだ、なんでなんだ、兄弟。」

そこにあったのは、モンスターが〇んだ時にでる、『灰』だった。

モンスターは、その身が亡ぶ時、人間とは違く、体が『灰』になって、散るという、体質がある。

それが何故、兄弟が、人間と話すはずの場所に残されているんだ、

訳が分からなくなる。

そうして1人絶望していると、町のある事に気が付く、

もはや気が付かない方が幸せだったかもしれない事実にだ。

サ「なんで……こんなに町が静かなんだ?」

その時の町からは、いつもは聞こえていた子供の笑い声や、モンスターの喋り声などが、一切聞こえないのだ。

オイラはまた、ひたすら走った。スノーフルを、余すことなく、家にノックして、店に入って、誰が居ないのか、誰も残されて居ないのか、と。

だが、結果虚しく、残ったのはオイラとグリルビーくらいしか、居ないようだ。

グリルビーは炎の様なモンスターだ、

それにより、炎の中を行き来する事が出来る、今相手するのは、分が悪いとでも思ったのだろうか。

それとも、ただの楽しみで残したか、とりあえずグリルビーに伝えないと、


グ「そうか…それは悲しいことですね。」

グリルビーはそう言って、オイラを悲しませない様にしているが、

オイラには、グリルビーの炎が、怒りにより、温度を上げ、自身の涙をさえも焼き切ってしまっているのが見えた。

サ「このスノーフルに残されたのはオイラ達だけだ。……お前さんは、これからどうする?」

人間と戦うか、身を隠すか、

グ「人間を倒したい気持ちは山々ですが、ロイヤルガードが倒された今、私が敵う相手では無いでしょう。私は、今回、残念ながら、逃げさせて貰います。」

まぁ、無謀に戦って〇ぬよりは、いくらも、賢い選択だ。

グ「アナタはどうするのですか?」

サ「オイラは……とりあえず人間の監視をしてくる。本当に人間が犯人なのかはまだ、分かって無いしな。」

嘘だ、オイラは今嘘をついた、オイラは知っている、今回は絶対人間が犯人だと、

なんせオイラは人間が兄弟のパズルを無視して行ってしまった時、その『目』を見てしまったから、

どす黒く、取り憑かれてでもいるんじゃないかと、そう思うくらい、正常では無かった。

では、なんで、こんな嘘をつくのか、

きっとオイラも信じたくなかったのだろう、

実はみんなイタズラでハッピーエンドってのが欲しかったんだと思う。

だが残るのは残酷な現実だけだ。

あの『研究』の事が、本当なら、きっと勝ち目なんて無いだろう。

それでも、

サ「最悪オイラが人間を止め…嫌、〇すよ。」

グ「分かった、本当に気を付けてくれ。」

サ「ハハッ、さっきも聞いたな、こんな形でまた、気を付けて、なんて言われたくなかったが、了解だ。」

サ「後これ、」

そう言ってオイラはポケットから自分の家にあったゴールドを出来るだけ持って来て、グリルビーに渡した。

グ「これは?」

サ「今までのツケだ」

サ「何も間に合わなかったが、何もかも遅かったが、この借りだけはどうしても返さなきゃ行けないと思ったから、な?」

グ「なるほど、確かに受け取ったよ、お釣りは?」

サ「受け取ってくれ、渡しきれない【お友達料金】だぜ。」

グ「分かった、確かに、受け取ったよ」

サ「あぁ、それじゃ、もう行くぜ。」

サ「【ボーン】ボヤージュ」

グ「あぁ、またね」

そう言い合ってオイラは店を出た、

ここからは、オイラの『能力』を使ってでも人間の監視する。大丈夫さ、きっと、きっと何とかなるから、な。

アンダーテール 『もう1人の主人公』

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