コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「どうしたんだ? 何かあったのか?」
不安がよぎる。
「ごめん、何でもないの。いろいろ考えてたら涙が勝手に……」
俺は、どうしようもなく愛おしくなって、気づけば穂乃果を抱きしめていた。
「俺は、穂乃果を愛してる。この世の中でただ1人、お前だけを愛してるんだ。だから、俺と結婚してくれ。一生、穂乃果を愛し続けたいんだ」
俺は、心の中にある全ての言葉を包み隠さず一斉に解放した。
その言葉の後、俺達はゆっくりと顔を見合わせた。すぐ目の前にある愛しい人の優しい顔。涙で頬を濡らす穂乃果を、心から可愛いと思った。
穂乃果の言葉を待つ間は、心臓が激しく高鳴り、胸が張り裂けそうだった。
「悠人……私も……悠人のことが好き。あなたを……愛してる。こんな私だけど、ずっと一緒にいてくれる?」
穂乃果……
その返事に、俺は感情が高まって胸が熱くなった。そして、途端に嘘のような安堵感に包まれた。
こんな気持ちは、生まれて初めてだ。
「もちろんだ。ずっと、ずっと一緒にいよう。絶対に穂乃果を離さないから。他の誰にもお前を渡さない。必ず、俺が幸せにする」
「嬉しい……」
穂乃果が微笑む。
その笑顔を見て、どうしようもないくらいの衝動に突き動かされた。
この気持ちを止めることなんてできない。
俺は、穂乃果に荒々しくキスをした。
ずっと自分の中に抑え込んでいた欲望が溢れ出す。
穂乃果を抱きたい――今すぐに。
俺は、穂乃果をソファに押し倒した。
時計は、もう真夜中を過ぎていた。それでも、そんなことは関係なかった。2人とも何かを考える余裕なんてなく、お互いがお互いを……ただひたすらに求め抜いた。
夢中で全てをさらけ出し、愛し合う2人。
シャルムでの、あの時以来の……刺激的で情熱的な時間。
俺は、我を忘れていた。
穂乃果もきっとそうだと思う。
溢れ出す、穂乃果の可愛い声。
その声を聞いていると、どんな恥ずかしい言葉も抵抗なく言えた。
「お前の全部が見たい。俺だけに全て見せて。もっと……気持ちよくしてやるから」
そして、俺は優しくゆっくりと、時には強引に激しく、穂乃果の熱く火照った体に触れ続けた。
何時間経ったのかもわからない程、あまりにも濃密で甘い2人だけの時間が流れていった。