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ぐら🐹💛🐈⬛
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「ッ…」
目を開けて周りを見渡す。窓のない広々とした部屋、1人で使うには寂しいベット、身体中にある赤い跡。タイムリープ前と全く変わっていなかった。
「夢…だったのかな…?」
現状の変わらなさに現実逃避をしてしまいたくなる。その位武道にとって此処は地獄だった。ビルの屋上から飛び降りるほどに
ぐ〜
「お腹…空いた」
1つ変わったことは生きるのを諦めていないこと。お腹の虫がなったのが証拠である。タイムリープ前は何も食べなくてもお腹が空かないという生存本能の一例である食欲が欠けてしまっていたがタイムリープをしてから一日三食をし始めたので湧くようになったのだろう
「はぁ…直人……」
監禁された以上、此処から出るのは不可能であり直人に助けを呼ぶことしかできないと武道は分かっている。警察は前回此処を突き止めているのとタイムリープの記憶を持つ直人がいるので助けには来れるだろう
ガチャ
「っ!?」
「おっ起きてたか」
ドアを閉めベットで座る武道の前で片膝をつく。長身ながらも細い身体、罪と罰とかかれた手で直ぐ誰だかわかった
「半間…」
「…はばっ♡久しぶりに呼ばれたなぁ?」
そう言い優しく片手で武道の頬を掴かみじっと青い眼を見て納得した顔をする
「そうか。やっときたかぁずっと待ってたんだぜ?」
「何が……?」
「こっちの話♡」
武道の隣に座り込み武道を抱き寄せる。抵抗したいが身体に力が出ないので諦めた。そもそも
前回にはなかった 長い鎖が足首を縛っているので抵抗してもすぐ抑えられてしまうだろう
「武道」
顔を半間の方へ向ける。ニヒルだが悲しさをもつ顔をしていた
「俺と稀咲の事はそんな警戒しなくても良い。俺らはお前の味方だからな」
「…どういうことだ?」
「過去に戻るにあたっての注意事項だ」
「!?」
何故半間がタイムリープを知っているのだ?。1つの疑問が脳内を覆い尽くした。覚えている範囲では武道と半間が会ったのは8月3日のあの夜でしかないので武道が半間にタイムリープについて教えることはないだろう。そして直人は半間と稀咲に対する警戒心が高いので彼から教える可能性はとても低い
「眼が見開いてるぜ?猫みてぇ」
「何で…知ってる?」
「俺からは言えれないな。過去の俺らから聴いてみろ。」
突然ドアが壊れる勢いで開かれた
「…アンタ、何してる?」
大股でベットまで行き半間の前頭部に持っていた銃を押し付けた
「普段飾ってる敬語はどこ行った?」
銃を突きつけられても動じず逆に火に油を注ぐような発言をする
「何をしているか聴いてるんだよ」
「何も」
「じゃあ気色悪い手はお前のじゃないのか?」
「はばっ嫉妬深い男は嫌われるぜ?」
武道の腰に回した手で銃を持っている人を殴る。しかし片腕で止められ反撃の横蹴りが半間の肩にあたってしまう。その一連を見て武道は銃を持っている人は誰なのか分かった。猫目の男で刈り上げマッシュという外見だけでも薄々分かるが受けと蹴りで確信がついた。男はがら空きになった半間鳩尾を狙い拳を突き出すが
「っ……」
「い”っ…」
「おぉ」
武道が足を出して拳を受け止めた。運良く足首についた鎖に拳が当たったので痛みはなかった
「千冬…やめろ……」
「…え?あっ……師匠?」
殺気のある目が困惑に変わった
「何で…?」
「半間と話がしたい。少し席を外してくれない?」
「何で?」
「ん?」
「何で?何で…?」
壊れた機械のように同じ言葉しか出さなくなった。それでも話は通じたのだろう。千冬は彷徨きながらも部屋から出ていった
「大丈夫かな…?」
「まぁ俺も問いたくはなるな」
肩を擦りながら半間はいてぇと呟く
「何で俺を守ったんだ?」
「……エゴだよ。俺のエゴ」
「エゴ?」
「あの子は俺の弟子だ。人を殺す為に喧嘩を教えた事はない」
「…へぇ」
つまり武道は半間を守ったのではない。千冬を守ったのだ。千冬は反社側の人であり躊躇なく銃を人に構えるので既に手は汚れているだろう。それは武道には分かるはずだ、それなのに千冬を守った。救いようが無いのに救おうと手を伸ばしていたのだ
「でも…きっと彼奴は気付いていない」
人は救われる事にあまり気付けれない。遠回りの救い方何て尚更だ
「…?」
「本当に面白いなぁ。稀咲が気に入る訳だ」
「ちょ…苦しい…」
強めの力で武道に抱き着く。あまりご飯をとらないせいか身体は細かった。半間が本気を出したら潰れそうな位に
バン!!ドタドタドタ!!!
外が急に騒がしくなった
「あぁ時間切れか」
前回の様に警察が突入してきたのだろう名残惜しそうに武道から離れる
「過去の俺によろしくな」
そう言い部屋から出て行った。わざとドアを開けて
「武道君!!」
半間が出ていって数分後直人がやってきた。大人の姿は前回飛び降りていたので上手く見ることは出来なかったが子供の頃の面影が無い程大きく成長していた
「直人もう行く?」
「えぇ時間がありません。それに過去の僕が教えるでしょう」
何がと口にしようとしたがもう既に握手をしていた
バチ!! ザブン!!
少し暗い海に直人と武道は吸い込まれる
次こそはいい未来にしたい
良い未来の定義など分かっていない癖にと自嘲しながら眼を閉じるのだった
ザブン!!
(………?)
すいませーん!生2つ下さーい!
カンパーイ!!
これ誰が頼みました?
いらっしゃいませー!
前回とは違い活況が武道を迎え入れる。毎週必ず聴く言葉と声にもしかしてと思い目を開けた
「…………やっぱり」
会社帰りのサラリーマン、子連れの夫婦、いつもの席にいる常連。武道が働いている居酒屋だった
(タイミングが悪いな……)
「武ちゃーん!注文行けるー?」
「……えっあっはい」
何故半間がタイムリープについて知っているのか。何故龍宮寺を救ったのに全く変わっていないのか等考えないといけないことが沢山あるが今はバイトが優先なので少し頭の隅に置くことにした
「武ちゃん、そろそろ上がって」
タイムリープをして少し時間が経った後店長に言われる。時間を見てみると既に21時であり普段上がる時間になっていた
「良いですか?お客さん一杯いますけど」
「良いよ良いよ。君はまだ中学生なんだから早く寝ないと。身長伸びないよ」
「一言余計だと思いますが分かりました。お先に失礼します」
「うん。お疲れ様」
店長も武道の住むマンションの隣人と同じで武道を気にかけており、お菓子や少し豪華な賄いをあげる等贔屓をしているが他のスタッフも武道を可愛がっているので許してもらっている。武道はこの事について分かっていないが賄いの量を少なくして欲しいとは思っている。
「なんで半間は過去を知っているのだ…?」
お店を出て暑い夜道を歩きながら考える。然し、何も思い浮かばない。分からないものは分からないで置いといた方が良いだろうと思ってはいるが深堀をしてしまうのは武道のある意味悪い所だ
「そういえば…タイムリープしてから何日経ったんだ?」
ふと思った疑問を解決する為ガラケーを開くタイムリープをしたので大分時間は経っているだろうと考えたが
「……8月13日?」
タイムリープをした日と同じ、つまり数時間しか経っていなかったのだ
「まじかっ」
現代に戻って直ぐに過去に来たので妥当かもしれないが感覚的には1週間は経ったと思ってしまっていた
「どんどん謎が増えるな…」
果たして本当に未来は変えれるのだろうかと余りにも長い道のりに溜息をついた
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にょ