絶頂にたどり着く直前。
岩本は、渡辺を抱きしめた。
喘ぐように白い首を持ち上げた、渡辺の美しい顔が、月明かりに映える。
💙「ふ………ぅ………っ…」
途切れがちな吐息が、形のいい唇から漏れた。
岩本の熱が、渡辺の中で弾けた時、胸の中に溢れた愛しさという感情も同様に弾け、岩本はほんの少し、涙を浮かべた。
ずっとこうなりたかった。
ずっと手に入れたかった。
ずっと繋がりたかった。
渡辺の体温が、岩本の裸の胸に伝わっている。透き通るような白い肌が、ほんのり赤みを帯び、細くしなやかな腰が、岩本の腰に密着した。
💛「好きだ、翔太…………」
その壊れそうに細い身体は、岩本に抱かれると、吸い付くようにその胸に収まった。今は熱く荒い呼吸を繰り返すだけで、言葉を発することを忘れたかのように小刻みに震えていた。
岩本の中で、悠久かと思えるような満たされた時間が経った頃。
愛しい人は、その胸の中で小さく呟いた。
💙「ひかる」
自分の名を呼ぶいつもとは違う甘い響きに、痺れるような快感を覚えながら、岩本は渡辺の顔を見た。
口付けを我慢して、じっと見つめた。
渡辺は、先ほどまでの痛みと苦しさに耐えていた表情ではなく、どこか惚けたような、色っぽい顔をしている。
💛「ありがとう、翔太。俺を受け入れてくれて」
💙「………ん」
愛してるなんて言葉では足りないほど、岩本は渡辺を求め、苦しいほどに焦がれていた。
一方の渡辺は岩本に愛されることで、いつの間にか岩本を探してしまう自分に気づいた。
そして、数ヶ月の交際を経て、今夜初めて2人は繋がった。
おわり。
コメント
9件
まきぴよさんの作品はすごく大人びた書き方で、オシャレだなぁーといつも思ってます!!月と💙💛の感じがすごく最高です!!
おお〜〜🥹🥹🥹 な〜んか、凄くいい👍👏👏 ゆっくり、じっくり感が凄くイイ🎉
とても良い初夜!!!!! 愛し合ってる感じがとてもするーーー💛💙