コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
阿部side
俺は阿部亮平。この高校で風紀委員会に入っている。
俺には、最近悩みがある。それは、学力の事でも友情関係の事でもない。
💜「あーべちゃん!」
この深澤辰哉という男が、
あまりにもしつこ過ぎるのが原因だ。
💚『深澤先輩、また来たんですか…?』
💜「阿部ちゃんを見守るのが俺の仕事だからねぇ?わら」
💚「そんな仕事、今すぐやめてください。」
💜「塩対応な阿部ちゃんも好きーーっ!!」
この深澤辰哉という男は、一応俺の先輩で風紀委員長。
だけど委員会の仕事は全くしない。
深澤辰哉の日課は俺を見守る事らしい。
どうしてこんなに好かれてしまったのだろうか、
好かれるような事をした覚えもないのに。
💚『どうでもいいんで、これ手伝ってもらえます?』
💜「阿部ちゃんに言われたら、全然やるよ〜〜!!」
💚『じゃあ委員長。溜まってるのでこれ全部、今日中に終わらせてくださいね?』
💜「んぇーこんな溜まってんの!?」
「りょーかぁいっ、わら」
嫌々ながら仕事をこなす深澤辰哉。
俺はこいつに絡まれすぎて、本当に睡眠不足。
連絡先も交換している為、毎日のように連絡がくる。
もう本当に、どうかしていると思う。
💚『…深澤先輩、ひとつ聞いてもいいですか?』
💜「はいはーい?どしたの阿部ちゃん!」
💚『なんでそんなに、俺に関わろうとしてくるんですか…?』
💜「…んー、なんでか…」
💚『それだけ教えてください、じゃないと気になり過ぎて夜も眠れないし、』
『勉強も集中出来ないし、まともにご飯を食べる事すら出来ないんですよ……』
💜「いや待って、阿部ちゃんそんな俺の事で悩んでたの?」
💚『悩みますよ、そりゃ…』
💜「あはっ、すっげぇ嬉しい♡」
💚『……は?』
こいつ本当に頭湧いてる。怒りを抑えようとしたが、抑えれず思わず机を叩く。
💜「うおっ、びっくりしたぁ…」
💚『いい加減にしてくれません?もう俺ほんとに限界です。』
『これ以上それ続けるなら、俺もう委員会辞めますから。』
少し強く言い放った。
💜「…へぇ?優等生くんがそういう事言っていいんだ?」
「責任とか考えずに?全部俺に押し付けて?自分だけ楽になろう、って?」
「…見かけによらず、最低だね。」
💚『うぐっ、』
『…だ、だって事実じゃない、ですか…』
💜「まぁそうだけど、でも委員会の仕事放り出すのは違うでしょ?」
「先生に言ってもいいの?阿部亮平は委員会をサボる奴だって。」
💚『……っ、そんなのっ、』
『…俺が、悪いんですかっ、?(泣)』
💜「(やべ、泣かせた…!)」
「ご、ごめん、ちょっと強く言い過ぎた…!!」
💚『うぁっ、俺だって頑張ってるのに、(泣)』
『っ、なんで、俺ばっかっ、(泣)』
💜「ごめんね、阿部ちゃん、」
「よしよし、ほら、大丈夫大丈夫…(抱締)」
💚『嫌いっ、大っ嫌いっ、!(泣、叩)』
💜「っ、ごめん、もう付き纏わないからさ、許して?」
💚『ぇ、?』
💜「さーて、2人で手分けしたら早く終わるし、作業再開しよ?」
💚『は、はいっ…』
あっさりとストーカーをやめてもらえた。
翌日から、深澤先輩が来ることはなかった。
💚『(…ようやく解放された…)』
それなのに、俺の心には
「嬉しい」より「寂しい」が残った。
㌧㌧
💚『失礼します、深澤先輩いらっしゃいますか?』
あれ、なんで用も無いのに3年生の教室に居るんだろう。
💜「んぇ、阿部、くんどうしたっ?わら」
💚『…先輩、ちょっと来てください。』
💜「…えぇっ、?」
先輩の手を引いて、辿り着いた場所は屋上。
💜「…阿部くん、どーしたの?急に、」
💚『…ごめんなさい、やっぱり、寂しいです…』
💜「…寂しい…?」
💚『深澤先輩が居ないのが、寂しいんです、、』
💜「…ねぇ、それってさ…」
「俺と両想いってことでいーの…?」
💚『どうでもいい人に寂しいなんて、言わないですよ、』
『…好きです、深澤先輩が。』
俺の想いを伝えた時、見た事のない笑顔で俺を優しく抱き締めた。
💜「阿部ちゃん、好き…好きだよ、」
「大好きっ、大好きーーっ、!」
💚『もう分かりましたって、笑』
💜「付き合ってるからさ、2人っきりの時は敬語外そ?」
💚『うんっ、じゃあ…辰哉、?』
💜「んは、そーだね?わら」
これから、宜しくね。
―――恋人さん。
2話⇒愛しい人