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ご飯を受け付けなくなった
痩せていく身体をなんとも思えなくなった
足取りがおぼつかなくなった
あぁそっか
死ぬんだなと思った
「イギリスいるかい?」
「いいやここにはいないよ」
「そうかい、ならいいよすまないね」
「何かあったのか?資料なら渡しとくけど」
「頼んでもいいかい?俺はプロジェクターの設置に行かないとダメだからさ」
「貸しにしといてやるよ」
「頼むね」
「聞けよアメリカ!」
そういってフランスに6枚ほどの両面印刷された資料を渡してタカタカと走っていった。
「まぁ貸しにしたってなんだしなこれしき。,,,,まあイギリスが怒りそうな内容ではあるからいない今がグッドタイミングだったんだろうけどね」
そうボソッと皮肉を言った時にチラッと時計を見る。時計は午後13時過ぎを指していた。
「ねぇベル、次何時からだっけ?」
「次ぃ?次はなぁ14時やで」
ベルギーは時計を見ながらそう言った。メルシーとウインクしながらフランスは退席する。それを不思議そうにベルギーが見ていたところでベルギーと話していたスペインが口を開ける。
「気にせんでええ。タバコやろ」
「ああそうかぁフランスはんも吸うとりはったんですね。私のイメージは親分とイギリスはんぐらいなんで」
「あいつと一緒にせんで?」
「仲がよろしいあのお二人で吸いに行きはったんですね。イギリスはん今おりはりませんもん」
「,,,,そういやそうやな」
「,,,,あれー?いないじゃん」
ガチャっとドアを開くも、喫煙所にはイギリスの姿はなかった。
「もー来て損した。いいや吸ってこ」
一人でスーッと煙を吐いているとピッと結んでいた紐がとけてフランスの髪は下ろされた。ハッと後ろを見るとイギリスがいたのだ。
「何俺抜きで吸ってんだよ寄越せ」
ニヤニヤとしているフランスを他所にイギリスは半ば殴りながら1本フランスのケースから奪う。そしてライターをつけると深く煙を吸う。
「何の用だ。俺を探していただろ」
「べっつにー?」
「キモ」
「はぁ!?傷つくわー。,,,,まあ暇だったし」
「あっそ」
「今日はプーちゃんもドイツの手伝い行ってたしスペインはベルと野菜の話してたしどことなく誰かさんをいじりたくて」
「だろうと思ったよ」
「どこにいたの?アメリカもお前のこと探してたよ」
「べつにどこにでも。」
「へー」
フーっとイギリスの顔に煙をかける。ゲホッと咳き込んだイギリスの口に吸いかけのタバコを咥えさせた。
「やっぱ俺の口には合わんないわ」
「じゃあ最初から俺にくれよ」
「それもなんか気に障るね。口直しに会議後お菓子作るけど、お前どうする?」
「いかない」
いつもは即答で行くと言っていたイギリスがタバコを吸いながら否定したことでフランスは目をまん丸にして笑う。
「あっははは!何?なんか振られたわけ!?ダッセ!あぁそういうこと!?」
「は、はぁ!?」
「ああはいはい。ならあとでイギリス宛に贈っといてやるよ。ほら、会議場戻ろう」
「何言ってんだよ!勘違い野郎!」
「あはははは!」
和やかに進んでいた。
まさにいつも通り。でも、何か違うことはあった。明らかに違うことだった
会議終了後
「イギリスぅお腹減ったんだぞ」
「,,,,生憎何も持ってねぇな」
「お兄さんいまからお菓子作りだけど、アメリカも来るか?」
「え!いいのかい!?」
「カナダも呼んでおいで。4人でお茶しようか」
「おい!俺行かねぇっつっただろ!」
「て言ってもいつもお前のキッチン使ってるじゃん。使いやすいんだよねーキッチンだけは(笑)」
「て、てめぇ」
パチッと1階のエレベーターのボタンを押して色が変わった時だった。
「うおっと」
アメリカの肩にイギリスが寄りかかった。
「なんだいイギリス?ここみんな見てるぞ」
「なぁに坊ちゃん?弟に甘えたくなっちゃったぁ??」
「弟じゃないって!」
「,,,,イギリス?」
途端にイギリスは膝から崩れ落ちるようにしてアメリカの前を横切る。地面に激突するのは僅かに耐えてアメリカは前身でイギリスをキャッチしていた。そして肩を叩きながら意識の確認をしている。フランスもその様子を見てただ事じゃないと秘書を呼びに行った。
「イギリス?俺の声聞こえるかい?」
「手は、握れる? 」
「分かった。力を抜いて。」
その日を境目としてイギリスが再び会議場に足を運ぶことはなかった