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そりあ
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「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ。」
碧は昔から、虐められていた。親には放っておかれ、孤独だったんだ。
「もう嫌になって、肩を突き飛ばして、打ち所が悪かったんだ」
碧はバツが悪そうな顔をして、俯いた。
顔は青白く、目に光は見えない。
「もうここにはいられないと思うし、どっか遠いところで死んでくるよ」
碧はどこか、吹っ切れたような顔をして、俺に言った。
遠くの空を見つめている。
外では雷が五月蝿く鳴いていた。
そんな碧に俺は言った。
「それじゃ、俺も連れてってや!」
俺だって限界だったんだ。
一緒に死ねるなら、本望だった。
そして俺らは準備を始めた。
夜中、喧嘩の音と俺らの物を漁る音だけが夜の部屋に響く。
財布を持って、ナイフを持って、携帯ゲームも鞄に詰めて。
モバイルバッテリーは…いいや。
いらないものはもう、帰ってこないのだから全部 壊していこう。
俺が書き殴った、思いを綴ったあの日記も、二人で撮ったあの写真も、今となっちゃもう、いらない。
「人を殺した俺と」
碧は窓から半分体を出し静かに夜空を見上げる。
「出来損ないでダメ人間の俺との二人旅やな!」
俺は白い歯を出し笑ってみせた。
これで君の不安は少しは和らいだら良いな。
そして俺らは逃げ出した。
この狭い狭い、この世界から。
部屋の窓から外に出て、走った。
足の裏に当たる砂利の感覚が心地よい。
家族も、クラスの奴らも、全部捨てて碧と二人で走る。
遠い遠い誰もいない場所で二人で死んでしまおう。 それがいい。
誰か居たら騒ぎになっちゃうから。
君は世界の価値について語ってたけどさ。
もうこの世界に価値なんてねぇよな。
人殺しがそこら中に湧いてる世界なんだ。
人の死を笑いものにするやつがいるんだ。
人を殺して、なんとも思わないやつがいるんだ。
こんな世界に価値なんてある訳ないだろ。
碧は何も悪くない。碧は何も悪くないよ。 きっと。