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三月。校門の横にある大きな桜の木が、今にも蕾を弾けさせそうな昼下がり。
私とユウキくんは、掲示板の前に立っていた。スマホで確認することもできたけれど、「最後は二人で一緒に見よう」って約束していたから。
キララ:「(震える指先をぎゅっと握りしめて)……どうしよう、ユウキくん。心臓が口から出そうだよ」
ユウキ:「(私の肩を優しく抱き寄せて)大丈夫だよ、キララ。あんなに頑張ったんだから。……ほら、一緒に見よう。せーの……」
二人の視線の先、合格者の番号が並ぶ掲示板。
そこには、私の番号も、そしてユウキくんの番号も、並んで誇らしげに刻まれていた。
キララ:「……あった! あったよ、ユウキくん! 二人とも合格だ!」
ユウキ:「(顔をほころばせて)……やったな、キララ! 信じてたよ。本当におめでとう」
嬉しくて、私は思わずユウキくんの胸に飛び込んだ。彼は私をしっかりと受け止めて、そのままくるりと回るように抱きしめてくれた。周りの目なんて、もうどうでもよかった。
合格発表の帰り道、私たちはいつもの駅前の公園に寄った。
ベンチに座って、これからの新生活について話す時間は、今までで一番甘くて幸せな時間だった。
ユウキ:「(私の手を取り、指輪をはめる仕草をして悪戯っぽく笑いながら)これで、本当に温泉旅行も確定だね。キララ、何着ていくかもう決めた?」
キララ:「(照れながら)もう、気が早いよ! でも、ユウキくんのために、一番可愛い服を選ばなきゃだね」
ユウキ:「何を着てても、キララは世界で一番可愛いよ。……ねえ、キララ。大学に行っても、ずっと僕のそばにいてね。他の男なんて見ちゃダメだよ」
キララ:「当たり前だよ! 私にはユウキくんしかいないもん。……ユウキくんこそ、大学で綺麗な先輩に声かけられても無視してね?」
ユウキ:「(真剣な目で)僕にはキララしか映らないよ。……ずっと、一生大切にするって決めてるから」
ユウキくんの言葉を聞くたびに、胸の奥がじんわりと熱くなる。
以前、誰かに「遠距離なんて無理」と突き放された時のあの冷たい感覚は、ユウキくんの優しさで跡形もなく消えていた。ミナトとの十年間の思い出よりも、ユウキくんと過ごしたこの数ヶ月のほうが、ずっと濃くて、温かい。
キララ:「(心の声)……ああ、私、本当にこの道を選んで良かった。ミナトを忘れて、ユウキくんを信じて……。今、世界で一番幸せな自信があるよ」
空を見上げると、一足早く一輪だけ桜が咲いていた。
私たちの恋も、この桜みたいに、これから満開に向かっていくんだ。
ミナトが今、グラウンドで泥にまみれて練習していようが、誰と笑っていようが、私には関係ない。
私の隣には、私を何よりも優先してくれる、完璧な恋人がいるのだから。
キララ:「(ユウキくんの肩に頭を乗せて)……大好きだよ、ユウキくん」
ユウキ:「(私の頬に優しくキスをして)僕もだよ、キララ。……ずっと一緒だよ」
つづく