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・リスカ
・病み表現
・兄弟パロ
・御本人様とは一切関係ありません
・多少他の方に似ているかもしれません が大目に見て下さい
・nmmnを理解されている方のみお進み下さい
桃くん ▶ 「 」 18歳
青くん ▶『』 15歳
先生、親 ▶ <>
いじめっ子 ▶ 〈〉
青くんsiten
僕はもう3年の受験生。1年の時は将来のことなんて頭になかったが、僕は2年の時に教師という夢ができた。だが僕は勉強が大がつくほど苦手。だからテストなんて50点以下が当然。勿論勉強なんてしてない。そりゃあ当然だろって思うかもしれないけど、勉強だけは死んでも無理。でも教師になりたいのも事実。勉強…少しだけやろうかな…?そう思ってはいるが、現在進行形で兄とゲーム中だ。だって夏休みなんだもん。ゲームくらいするでしょ
<青!勉強はしたの?>
『もうちょっとだけまって……』
<早くしなさい!>
<いつからそんな風になったのよあんたは!>
『分かってるって…』
『兄ちゃんもうちょい右かも』
「りょーかい」
『どっか隠れる?』
「そこに岩なら」
『おk』
兄だけだった。僕に勉強を要求せず、ゲームに付き合ってくれるのは。兄はテストはまあまあだったらしいけど、日頃の成績と授業中の積極的な態度で、いい高校といい大学に受かったんだって。一方僕は最悪。日頃の成績も悪いし、授業中の態度も毎日寝てるから最悪。こんな僕がいい高校に受かる訳がない。
「明日は勉強しろよ?w」
『わかってるし…』
「ほんとか〜?w」
『ほ、ほんとだよ!!』
「まあ無理しない程度にな?」
『…ん』
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今日から出校日。夏休み最後の1週間で課題をやったけど社会と国語だけ終わってない…今日やるか…
<じゃあここに夏休みの課題を提出するように。>
『…あの…』
『社会と国語やってくるの忘れました…』
<わかりました。来週までに提出するように。>
『はい…!』
先生神。ありがとうございます。この恩は1生涯をかけても返します。
〈課題くらいやれよw〉
〈俺たちだってやってんだからw〉
〈ほんとそれw〉
『ご、ごめん…ッ』
『次からはやるね…』
なんでお前らに…でもやらなきゃ、どうせやるんだし。僕だってガリ勉にさえなれれば…ん?ガリ勉?そうだ…!ガリ勉だ!ガリ勉さえなれればあいつらを見返せるんだ!勉強は嫌いだし、苦手だけど…あいつらを見返せるんなら…ッ!やってやる…
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3年の二学期の中間。僕達は秋休みに入った。夏休みがそこまで長くない分、秋休みがあるのだ。
秋休み初日。僕はさっそく勉強に取り掛かった。だが今までのつけが回ってきたのだろう。最初の1ページ目で手こずっている。秋休みの前半は兄ちゃんが帰るの遅いし、僕一人でやんなきゃ…とりあえず教科書に頼るか…
『あれ?』
『全問正解してる…』
『初めて…』
全問正解ってこんなに気持ちいいんだ…勉強が嫌いなのは当たり前だけど、これなら大丈夫かも…!教科書ってすごい!もっと色々な教科書とか参考書買って使ってみたい!
『母さん!本屋行ってくるね!』
<はいはい…>
『…行ってきます…ッ』
あった!これが僕が行きたい高校の教科書だ!これさえ買って勉強すれば…!あいつらも、先生も、親でさえ見返せる!今すぐ買わなきゃ!そう思うより先に体が動いた。僕は家に帰ってすぐ、余っていたルーズリーフに志望校の教科書に書いてあることをまとめた。見やすいように色を使い分けて、さらに家にあるコピー機で教科書の写真をコピーしてルーズリーフに貼っつけた。まとめることが楽しくて、志望校に受かるかもしれないってことが嬉しくて、時間が過ぎるのでさえ、感じられなかった。
<青!ご飯!>
『…』
<はぁ…>
僕はひたすら夢中でルーズリーフにまとめていた。志望校に受かるためなら、夢の教師になれるのであれば、僕は何でもできる。
「ただいま〜」
『……』
「青〜?」
『…』
「勉強してんじゃん…」
『あ、兄ちゃん!』
「ただいま!」
『おかえり!』
「ご飯できたって」
『おk!』
『僕先行くね!』
「ん 」
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桃siten
俺が夜に帰ってくると、青は勉強をしていた。あの勉強を大がつくほど嫌いな青が。まとめ済みのルーズリーフを見ると、まとめてある内容は青が行きたい高校の教科書の内容のようだった。中3の勉強を振り返りながら、この高校の勉強まで学んでいる。青は多分。青自身が勉強が苦手なんじゃない。青以外の誰かに苦手にさせられたんだ。だから勉強することに嫌悪感がうまれ、その嫌悪感を感じないために勉強を拒否した。多分そう思う。
「嫌な予感がするんだけど…」
『嫌な予感って?』
「うぉ!?」
『そんなにびっくりしないでよw』
『あと…僕は好んで勉強してる訳じゃないからね?』
『あくまで志望校に受かりたいだけ。』
『勘違いしないでよ?』
「……うん」
嘘だよね?きっと勉強で何かあったから、それを忘れたかったんだよね?だって顔に嘘って書いてあるもん。でも、その何かが知れたなら、きっと俺は救ってあげられる。
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青siten
勉強は嫌い。でも、すること自体が嫌いなのか、内容が嫌いなのか、そんなの分かんない。嫌いなもんは嫌い。でも、正直に言うと、嫌いなのかは分からない。嫌いじゃないかもしれないし、本当に嫌いなのかもしれない。僕にわかるわけが無い。
『兄ちゃん!ゲーム!』
「望むところだ!」
『今日こそビクロイとるよ!』
「だな!」
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秋休みが終わり、学校へ行かなければならない。でも大丈夫。たくさん勉強したし、課題が終わっているかも確認済みだもん。これなら学校にいっても大丈夫。
<じゃあここに課題を出してください。>
〈青はやったの〜?w〉
『うん?やったよ…?』
〈は?〉
〈ノリ悪。〉
『……ごめん』
なんなの?やってこいって言われたからやったのに、やったらノリ悪って…勉強した意味ないじゃん……でも志望校に受かるため、将来を叶えるため、それだけでいいんだ…
〈っていうか俺さ〜w〉
〈なによ?w〉
〈手首猫に引っ掻かれてさぁ〜w〉
〈力入れると痛いし、勉強に集中しないと痛み紛れねぇんだよな〜〉
〈どんまいw〉
手首…勉強に集中する…?それだ!利き手を痛めつけて勉強に集中するようにすればいいんだ!!
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怖い…でもやんなきゃ……勉強だけに集中するため…将来の夢で困らないため…僕のため。やるんだ……っ!
『うッ…!』スパッ
切っちゃった…痛いけどなんかすっきりした気がする…でもこれなら勉強だけに集中できる!
『……』カリカリ
本当に集中できる…!凄い…!痛みがあるだけでこんなに変わるんだ…!腕切るとすっきりするし、勉強をする嫌悪感と罪悪感も集中するから忘れられる…!これなら僕も志望校に受かるかも!
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僕はそれから勉強をする度に切る回数を増やしていった。集中できるし、変な感情にも邪魔されないし、こっちの方が楽。やっぱりあの会話聞き逃さなくてよかった…!…でも、隠すのが精一杯。長袖まくれないし、包帯買うのだってひと苦労。僕はネット通販的なのはできないから大変だよ…集中する為だし、我慢しなきゃね…!
『ふ…ッ!』スパッスパッ
『はぁ…ッはぁ…ッ』
『ん…ッふ…ッw』
『ん、ふふ…ッw』
勉強するためだけ。受かるため。あいつらを見返すため。そうやっていくつもの気持ちを理由にして、僕は集中するために切る。でも意外とすっきりするからストレス発散にもなるし、楽になれるから。僕が唯一勉強に集中できる方法はこれしかない。兄ちゃんにも母さんたちにも言えない。僕がこんな風に集中してるなんて。いけないことをしてるんだって。言えないよ…
『もう1回…ッ』
ピタッ…
横に掻っ切ろうとした時。
ガシッと
腕を掴まれた。
「何してんの」
『兄…ちゃん…ッ』
「何してんのって聞いてるんだけど?」
『……何m(』
「何もしてないなんて言わないよな」
『……』
『…集中しようとしてる』
「…そっか…」
「青なりに頑張ろうとしてたんだな…」
「もう大丈夫だからな?」
「兄ちゃんがついてるよ。」ヨシヨシ
『ポロポロ…』
な…ッんで…?僕なんで泣いてるの?僕はただ勉強に集中するために切ってるだけなのに…どうして…涙が止まらないの?僕は何に対して悲しいんだっけ…?そうだ…勉強に対して嫌悪感を抱いてたのは……
「青?どうした?」
『僕が勉強に対して嫌悪感を抱いた理由…』
「……!」
『僕ね、最初は授業とかで分かるのが楽しくて、教科書とかいっぱい使って勉強してたの。』
『でもさ、友達から青は馬鹿っぽいキャラだと思ってたのにって引かれてさ』
『その友達は周りから見た時陽キャぽかったから』
『大きい声で言っちゃって、皆に聞こえたの』
『その時…ッ皆頷いてて…ッ』
『だから馬鹿っぽいキャラになって、そしたらその友達は僕は馬鹿にしだした…ッ』
『でも一度キャラを作ってしまったら元には戻れないから…』
『だから勉強も出来なくて、しようと思えば手が震えるし、』
『授業を聞こうと思えば呼吸が荒くなった。』
「…」
『だから切ったの…ッ!』
『痛みがあると集中できた。』
『痛みさえあれば…』
『僕…』
『頑張れるの…ッッ!!』
「青…」
「俺さ…青が痛がってるとね、」
「嫌なの」
「痛みで集中するんじゃなくて、」
「愛で集中して欲しいな」
『愛…』
『ふ…ッふふふ…ッw』
『愛なんてこの世にないんだよ…ッッ!!??』
『分かる!?僕が親に雑に扱われてたんだよ…ッ!?』
『分かるでしょ…ッッ!?』
『ねぇ…ッッ』
『…』
『僕ね…ずっと愛が欲しかったの…』
『でも母さんは僕に本当の愛をくれなかった…』
『愛なんてないって言われた…』
『勉強すれば愛してあげるって…』
「俺が愛すよ。」
「本当の愛で」