テラーノベル
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心配でたまらない気持ちを必死に抑え込み、とにかく私達は長椅子に座り、手術が終わるのを待った。
状況が何もわからないことが、こんなにも怖いなんて。何かを待つ間の時間を、ここまで長く感じたことは今までなかった。
本当に……どうなってしまうの?
龍聖君、いなくなったりしないよね?
そんなの、絶対嫌だよ。
龍聖君に、会いたいよ……
「すみません。私は1度会社に戻ります。社長が海外に出勤中でどうしても帰ることができないので、色々やらなければならないことがあって。またここに戻ってきますので、綾井さん、その間をお任せしても大丈夫でしょうか?」
「もちろんです。大変だと思いますから、何も気にせずにここは私に任せてください。番号を交換しましょう、何かあればすぐに連絡します」
「助かります。綾井さん、あなたにもお仕事があるのに……本当にありがとうございます」
「大丈夫ですから、こんな時は助け合わないと」
椅子に座ったまま呆然とする私に代わって、店長が
色々と動いてくれた。綾井店長には感謝しかなかった。
それに比べて今の私は何もできない。
龍聖君のために何も……
「大丈夫、大丈夫」って、ずっと言い聞かせてるのに、不安ばかりが頭を駆け巡る。
龍聖君がいなくなる?
そんなことあるはずない。
だって、いつだって私の側にいてくれた。
朝、「行ってくる」と言った時の笑顔だって、はっきりと思い出せるんだから。
もう……会えないとか……
そんなの絶対有り得ない。
絶対に龍聖君は私のところに戻ってくる。
大丈夫、大丈夫、大丈夫――
だけどまたすぐに、頭の中に暗雲がたちこめ、不安が覆いかぶさってくる。
「琴音ちゃん……心配だろうけど、信じよう」
「すみません、本当に。私、ダメですね」
仕事中なのに私に付き添ってくれて。
私がもっとしっかりしてれば綾井店長に迷惑かけなくて済むのに……
コメント
1件
大丈夫かな💦